アカデミー賞の余韻冷めやらぬ中、「イギリス版トニー賞」とも言われ、英国の演劇界で最も権威があるとされるローレンス・オリヴィエ賞の候補が発表され、ドラマファンにおなじみのスターたちがノミネートされた。米Deadlineが伝えている。
モリアーティとマイクロフトが同部門に
4月に発表される本年度のオリヴィエ賞候補になったのは、サラ・ジェシカ・パーカー（『SEX AND THE CITY』）やセーラ・スヌーク（『メディア王 ～華麗なる一族～』）、アンドリュー・スコット（『SHERLOCK／シャーロック』）、デヴィッド・テナント（『グッド・オーメンズ』）。
『SATC』のキャリー役で知られるサラは、舞台『Plaza Suite（原題）』で主演を務め、最優秀女優賞にノミネート。オリヴィエ賞の候補となるのは、今回が初めてだ。『メディア王』のシヴ役で先月エミー賞主演女優賞に輝いたセーラは、26ものキャラクターを演じた『ドリアン・グレイの肖像』の演技が高く評価され、サラと同じく最優秀女優賞候補に。熾烈な受賞争いとなりそうだ。
一方、最優秀男優賞では『ワーニャ』のアンドリューと『マクベス』のデヴィッドが競い合うことに。この部門は特に激戦で、そのほかの候補として、『ディア・イングランド』のジョセフ・ファインズ（『ハンドメイズ・テイル／侍女の物語』）、『A Little Life（原題）』のジェームズ・ノートン（『グランチェスター 牧師探偵シドニー・チェンバース』）、『The Motive And The Cue（原題）』のマーク・ゲイティス（『SHERLOCK／シャーロック』）の名も挙がっており、『SHERLOCK』でモリアーティ、マイクロフトを演じたアンドリューとマークが対決することに。
マークが出演する『The Motive And The Cue』は、映画監督デビュー作となった『アメリカン・ビューティー』でアカデミー賞を受賞したサム・メンデスが演出を担っている。『007 スカイフォール』や『1917 命をかけた伝令』といったハリウッド大作で知られる彼だが、もともとは舞台でキャリアをスタートさせており、『キャバレー』や『リア王』『リーマン・トリロジー』などの舞台を手掛けてきた。今回もその手腕が評価され、メンデス自身もノミネートされている。
今年最多ノミネートを記録した作品は、1950年のビリー・ワイルダー監督映画『サンセット大通り』に基づくミュージカル『Sunset Boulevard（原題）』。合計11ノミネートの中には、主演を務めた歌手ニコール・シャージンガーの最優秀女優賞も含まれており、受賞の行方に期待が高まる。
トロフィーは一体誰の手に渡るのか。現地4月14日（日）に発表される受賞結果もさることながら、華やかな授賞式の様子も楽しみだ。
なお、『ディア・イングランド』は3月22日（金）より、『ワーニャ』は5月24日（金）より、『The Motive and the Cue』は7月5日（金）より、ナショナル・シアター・ライブ2024の作品としてTOHOシネマズ 日本橋ほかにて公開予定。（海外ドラマNAVI）
参考元：米Deadline
Photo:デヴィッド・テナント ©James Warren/Famous／アンドリュー・スコット ©James Warren/Famous／サラ・ジェシカ・パーカー ©NYKC/Famous
