米FXのアンソロジーシリーズ『FARGO/ファーゴ』シーズン5の最終話が先日お披露目されたが、そこで衝撃的な死を迎えたキャラクターを演じたキャストがその展開について胸内を明かしている。
前もって警告されていたけれど…
シーズン5の舞台は、2019年の中西部ミネソタ州とノースダコタ州。複雑な事情を抱えて法執行機関から逃走中のドロシー・“ドット”・ライアンを主人公に、ノースダコタ州の地元保安官のロイと彼の息子ゲイターが、彼女を追い詰めていく様がスリリングに描かれる。
(※これ以降は、シーズン5の展開と最終話のネタバレが含まれますのでご注意ください)
実は、ドットを追っていた保安官のロイは彼女の元夫で、彼女はロイから10年以上も逃げていたことが明らかに。ドットに執着していたロイは犯罪者のマンチを雇って彼女を誘拐させるも、捜査に当たっていたノースダコタ州の副保安官ウィット・ファーが介入し、ガソリンスタンドで銃撃戦に発展。窮地に陥ったウィットをドットが救出し、何とか二人は一緒に危機から脱した。
自分の命を助けてくれたドットに恩を感じたウィットは、執拗なロイから彼女を守るためにシーズンを通して闘い続けるが、最終話で命を落としてしまう。そんなウィットを演じたのは、コメディドラマ『New Girl ~ダサかわ女子と三銃士』のウィンストン役で知られるラモーン・モリスだ。
米Entertainment Weeklyのインタビューに応じたラモーンが、撮影前にクリエイターのノア・ホーリーからウィットの結末について警告を受けていたと明かしている。「ノアから心しておくようにと言われていましたが、しばらくの間、僕たちはどのように結末が展開し、どうなるのかを検討していました。でも、(脚本を)読むのと撮影するのとは違うし、撮影するのと視聴するのも違うから、エピソードを見た瞬間に心が張り裂けそうになりました」とコメント。自分が演じたキャラクターの衝撃的な死を見て、ショックを受けたようだ。
「映像を見ているとキャラクターに感情移入してしまうものです。そしてもちろん私は自分の演じたキャラクターに感情移入していました。なので、みなさんにはぜひ泣いてほしいですね。大泣きしてほしいです」と、ウィットの死を多くの人に嘆いてほしいと話している。
ラモーンは、ドットとウィットがシーズン初回で描かれたガソリンスタンドでの銃撃戦を一緒に生き延びたことで、二人の間に強い絆が生まれたと分析。また母子家庭で育ち、6人の姉妹がいるウィットは女性を大切に思っていると言及し、「女性に育てられると、どんな犠牲を払ってでも女性を守ることが自分の宿命のように感じられるんです。それがウィットの核であり、彼の存在のすべてなんです」と続け、最後の最後までウィットがドットをロイから守ろうとした理由を掘り下げた。
ウィットがロイに殺されるシーンは撮影の最終日に撮影されたため、ラモーンは衝撃的で悲痛なシーンがさらに切なく感じられたとも述べていた。
『FARGO/ファーゴ』シーズン5は、Amazon Prime Videoにて配信中。(海外ドラマNAVI)