打ち切りを教えてもらえなかった?『ナンシー・ドリュー』スタッフが激怒

これまでに数々の女優によって演じられてきた、世界で最も有名な少女探偵ナンシー・ドリュー。その最新バージョン、ケネディ・マクマンが主演する『ナンシー・ドリュー』が米CWで2019年より放送されてきたが、今月23日をもって終了した。シーズン4で終わると昨年発表された際、ショーランナーのノガ・ランドーとメリンダ・シュー・テイラーは、番組終了を事前に知らされたことで結末を用意できるので感謝しているという旨の発言をしていた。しかし、製作総指揮のラリー・テンによれば違うストーリーがあるという。

残り4話のタイミングでいきなり…

『グッド・ドクター 名医の条件』の監督や『NCIS:ハワイ』の製作総指揮などで知られるテン。彼はX(旧Twitter)にて同作打ち切りに対する不満を投稿。「前もって断っておくけど、長い話になるかもしれない。僕が目にした限りでは、番組が終了することに対する反応は大方ポジティブなものだった。でも、それが最後になると知らされずに最終話が放送されていたらと想像してみて。それこそが実際に起こりかけたことだから」

テンがスレッドで立て続けに投稿していることからも激怒していることは明らか。彼によると打ち切りがすでに決定していることが明らかになったのは、主演ケネディの代理人によるCWへの問い合わせがきっかけだったという。

「ケネディは新作ドラマの『The Good Lawyer(原題)』に出演する可能性があったから、彼女の代理人は『ナンシー・ドリュー』のスケジュールが将来的にどうなりそうかを製作会社CBS Studiosに連絡した。CBS Studiosはケネディが両方に出られるようにしたかったから、CWに電話したんだ。その頃はちょうど(全13話の)シーズン4の第10話の準備をしている頃だった。スケジュールを決めたりできるよう、更新がいつ分かるかを新しいCWの代表に聞いたんだ。その時だった。彼が“おっと、更新するつもりはないんだ”って言ったのは」

「“『ナンシー・ドリュー』は金がかかりすぎる”って。CBS Studiosが連絡をしなかったら、そのことを事前に知らされていたかどうか、誰にも分からない。その時点でまだ撮影していないエピソードは4つしか残っていなかったし、脚本家たちもフィナーレに差し掛かっていた。打ち切りの伝え方としてはとにかく最低だね。CBS Studiosが電話してくれて本当にツイてた。可能な限りちゃんとした結末を迎えるべきだから。最後に物語をまとめ上げてくれた脚本家は凄いと思う」と、打ち切りを知った背景を明かした。

「ノガとメリンダにちゃんと作品を締めくくらせようという思いやりがない。結末もなしでいいという考えで、作品を見て応援してくれたファン・コミュニティに対する配慮もない。昨年の11月に就任したCWの新たな上層部に腹が立って仕方ない。奴らは最悪」と、現場スタッフや視聴者への感謝、作品に対する敬意が見えない対応を激しく非難した。

「彼らには利益を上げる権利があるし、それはつまり作品を打ち切る権利もあるということ。でも明らかに前もって(打ち切りについて)知っていたのに、シーズン制作が4分の3経過した段階でたまたま連絡が来るまで教えてくれなかったのは、とにかく失礼極まりない」と怒るテン。「みんながフィナーレを楽しんでくれたようで嬉しく思う。みんなそれにふさわしいから」とファンへの想いも綴った。

現場の素早い対応のおかげでなんとかフィナーレが用意できたとはいえ、このような形で打ち切りになってしまったのは残念だ。(海外ドラマNAVI)

参考元:米Variety