『AND JUST LIKE THAT...』でエイダンの地元を訪ねるキャリーを描かない理由

ニューヨークに生きる女性たちの恋と友情を描いて大ヒットしたドラマのその後を描く『AND JUST LIKE THAT... / セックス・アンド・ザ・シティ新章』(以下『AJLT』)。そのシーズン2でシリーズに戻ってきたエイダンに関する描写について、ショーランナーのマイケル・パトリック・キングが説明している。

設定と撮影時期が合わず…

キャリーが数年ぶりに連絡したことをきっかけに、彼女と元婚約者のエイダンはシーズン2第7話「それぞれのバレンタイン」で再会を果たし、復縁する。現在はバージニア州で暮らしているエイダンは、キャリーに会うため定期的にニューヨークへ訪ねてくるのだが、一方のキャリーもエイダンに誘われ、彼の地元へ出かけることになる。

都会好きのキャリーは昔からアウトドア生活が苦手なタイプとして描かれており、エイダンと以前付き合っていた時も彼にロッジに誘われて散々な思いをしていた。そんな彼女が、エイダンがニワトリなどを育てているバージニアの農場をどう受け入れるのかと思われたが、第8話「過去があって今がある」の最後でカメラに映し出されたのは、同地へ向かうためニューヨークのアパートを出てゆくキャリーの姿で、バージニア滞在の模様はそこに被せたナレーションで語られるにとどまっていた。

なぜバージニア滞在を実際に描かなかったかについて、同作の裏話を語るポッドキャスト番組『And Just Like That... The Writers Room(原題)』の中でキングは以下のように話している。

「“バージニアに行くキャリー”を必ずしも描きたいとは思わなかった。それに技術的にも難しかった。きちんと撮ろうと思うとね。ストーリー上では冬ではないのに、このエピソードを撮影した時期は実際には冬だったから」

バレンタインの日にエイダンとよりを戻したキャリーは、その後しばらくニューヨークで彼と一緒に過ごしてからバージニアに向かうため、その頃の季節は春と思われる。牧場を描くということは屋外の撮影が主になるので、季節が合わない時期の設定を描くのはやめた方がいいという判断だったようだ。

もともとこのシリーズはニューヨークを舞台にしているだけあって、国内のほかの都市の描写はほとんど出てこない。『セックス・アンド・ザ・シティ』シリーズ終盤などで何度かパリが出てきたほか、映画版でメキシコや中東のシーンが描かれる程度だ。

そういう意味では、バージニアの描写がないのも想定内と言えるが、エイダンがこのまま出続けるようならいつかは彼の地元もカメラに映し出されるのだろうか。

『AND JUST LIKE THAT... / セックス・アンド・ザ・シティ新章』シーズン1~2はU-NEXTにて見放題で独占配信中。新エピソードは毎週木曜日に一話ずつ更新。(海外ドラマNAVI)

参考元:米Entertainment Weekly