大人気犯罪捜査ドラマ『NCIS 〜ネイビー犯罪捜査班』のスピンオフとして昨年、アメリカでの放送がスタートした『NCIS: ハワイ』。日本上陸も決定済みだが、同じ米CBSで放送されたハワイが舞台の犯罪捜査ドラマ『HAWAII FIVE-0』と比較された上で認められている本作の魅力とは? 米CBR.comが伝えた。
『NCIS: ハワイ』日本での放送は7月18日よりスタート!
過去にもハワイを舞台にしたTVシリーズを製作してきたCBS。『私立探偵マグナム』と『HAWAII FIVE-0』は放送当時にクロスオーバーエピソードも製作された。それぞれの番組には長所と短所があるものだが、『NCIS: ハワイ』は来シーズンに向けてストーリーテリングに必要なバランスを見出し、一歩リードした。
日本での放送情報はこちらより。
『NCIS: ハワイ』はよりリアル!
『NCIS: ハワイ』が『HAWAII FIVE-0』に勝る点として挙げられるのは、現実的なプロットを維持しているということ。『HAWAII FIVE-0』は特にシリーズ後半になると、事件や犯罪のハードルを上げようとするあまりに真実味に欠けると評されていた。観光ヘリコプターへのミサイル攻撃のほか、毎週のように大規模なテロ行為や組織犯罪、陰謀が起きてしまうと、ハワイという場所の魅力を疑わなくてはいけなくなる。もちろん『NCIS:ハワイ』でも犯罪や殺人は起きるが、それらの多くは最もらしい理由づけがされている。
『HAWAII FIVE-0』に過剰な描写が増えたのは、10シーズンという長寿番組になったことで描く物語が不足したり、ファンの心を掴むために大きな事件を起こそうとした可能性も考えられるが、これは今年シーズン20を迎える『NCIS』のオリジナルシリーズにも見られることでもある。
『NCIS: ハワイ』の堅実さはハワイという場所の映し方にも表れており、『HAWAII FIVE-0』がビーチやコンドミニアム、観光地などを多く採用していた一方で、『NCIS: ハワイ』はロコの人々が暮らすエリアにフォーカス。色彩的魅力という点では劣るかもしれないが、その分リアルなハワイを描いている。
『NCIS: ハワイ』キャラクターの描き方にも違いが…
また、登場人物の描き方にも差があるように見受けられる。『HAWAII FIVE-0』はスティーヴ・マクギャレット(アレックス・オローリン『ザ・シールド ~ルール無用の警察バッジ~』)の恋愛を描くことに苦戦し、結果的に視聴者が共感しにくいものになってしまったが、『NCIS:ハワイ』では主人公ジェーン・テナント(ヴァネッサ・ラシェイ『ママと恋に落ちるまで』)の恋の兆しに触れつつも、慌てずにゆっくりと演出し、恋愛のもつれに頼ることなく、ジェーンというキャラクターを育てている。
まだまだ始まったばかりの『NCIS: ハワイ』だが、今後も親しみやすいキャラクターと、地に足のついたプロット、そしてハワイという場所の魅力を存分に生かしてこの勢いを伸ばしていってくれることを願う。
『NCIS: ハワイ』はスーパー!ドラマTV #海外ドラマ☆エンタメにて7月18日(月・祝)より独占日本初放送。たっぷり魅力を語ったレビュー記事もチェック!(海外ドラマNAVI)
Photo:『NCIS:ハワイ』©2022 CBS Broadcasting Inc. All Rights Reserved.『HAWAII FIVE-0』(C) 2015 CBS Studios Inc. All Rights Reserved.