『スター・ウォーズ』シリーズのジェダイマスターを描くDisney+(ディズニープラス)のドラマ『オビ=ワン・ケノービ』は、もともと映画3部作として製作される計画があったようだ。
本シリーズは、『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』の約10年後を舞台に、銀河帝国から身を隠しながら、密かにルーク・スカイウォーカーを見守るオビ=ワン・ケノービに焦点が当てられる。映画シリーズのプリクエル3部作でオビ=ワン役を演じたユアン・マクレガー(『HALSTON/ホルストン』)と、ダース・ベイダー/アナキン・スカイウォーカー役のヘイデン・クリステンセン(『ジャンパー』)がカムバックし、ディズニープラスの視聴記録を塗り替える大ヒットとなった。
映画トリロジー第1作目がドラマに
全6話となる本作はリミテッドシリーズとして配信中だが、本来は映画3部作として製作する計画があったと、米The Directのインタビューで共同脚本家のスチュアート・ビーティー(『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズ)が明かしている。2016年、ビーティーがルーカスフィルムにオビ=ワンの映画トリロジーを売り込んだ際、彼が提案した映画第1作目の内容が『オビ=ワン・ケノービ』で描かれたのだという。
そしてトリロジー第2作目のテーマは、『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』でオビ=ワンが自ら犠牲となって命を落とす前に、“自分の死と折り合いをつける”点にフォーカスしていたとも述べている。「つまり、自分の死に向き合うことは、誰もが葛藤している普遍的なテーマの一つだからです。オビ=ワンが自分の死と折り合いをつけなければならないというのが、僕にとって企画の第2段階でした」と説明している。
シーズン2に続く可能性は…?
(※これ以降は、『オビ=ワン・ケノービ』最終話のネタバレが含まれます)
『オビ=ワン・ケノービ』最終話のラストには、『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』に登場したオビ=ワンのマスターであり、命を落とした後にフォースゴーストとなったクワイ=ガン・ジンが姿を見せた。クワイ=ガンは死んだ後に霊体となる道を編み出したジェダイの第一人者であり、ドラマ版のラストでは、オビ=ワンがクワイ=ガンの指導の下で、フォースゴーストになる方法を学ぶ展開が暗示されていた。
ビーティーが言う、「オビ=ワンが自分の死と折り合いをつけること」は「フォースゴーストになるための訓練」を意味していると思われ、ビーティーは自身が考えていた映画トリロジー第2作のストーリーを、ドラマのシーズン2に反映させることも可能だと示唆している。
「『スター・ウォーズ エピソード4』で、その瞬間(オビ=ワンが命を落とす時)が訪れた時に理解できるでしょう。彼は、この旅路(自分の死へ向かう)にいることを悟っていて、その瞬間を待っていました。だからこそ、あれほど簡単に自分を犠牲にできたのです。そうやって命を落とすこと──それが僕にとって企画の第2段階であり、2つ目の物語だったわけです。だから、もし僕が『オビ=ワン・ケノービ』のシーズン2に関わることがあれば、それが彼のキャラクターを発展させる切り口になると思います。自分にとって非常に興味深いことであり、そして、先ほども言ったように普遍的なものなのです」
『オビ=ワン・ケノービ』のシーズン2については、ルーカスフィルムのキャスリーン・ケネディ社長が、「大きな反響があり、需要があれば間違いなく検討するつもり」だと答えていた。ファンの声に応えてシーズン2が製作される運びとなるのか、今後の動向に注目しておきたい。
『オビ=ワン・ケノービ』はディズニープラスにて独占配信中。(海外ドラマNAVI)
Photo:『オビ=ワン・ケノービ』© 2022 Lucasfilm Ltd.