「レザーフェイス」は、ホラー映画史上、最も印象的な連続殺人鬼の一人として人々の記憶に留まるキャラクターだ。そのレザーフェイスが、新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大が収まらないアメリカで、人々のマスク着用の普及に一役買っている。米Entertainment Weeklyが伝えた。
1974年公開のトビー・フーパー監督による『悪魔のいけにえ(The Texas Chain Saw Massacre)』は、当時大ヒットし、その後3D版も含めいくつも続編が製作されたクラシックのホラー映画だ。その悪役であるレザーフェイスは、鼻や口を覆う普通のマスクではなく、顔全面を覆う人の皮でできたマスクを着用し、電動のこぎり(チェーンソー)を振り回して人々を次々と殺害して恐怖を撒き散らした。フルマスクのために表情が見えず、そのためよけい怖さが強調されている。同様にホッケーマスク着用で顔が見えない『13日の金曜日』シリーズのジェイソンとともに、マスク着用2大悪役キャラクターとしてホラー映画史上に君臨している。
ダン・イェーガーは、2013年製作の3D版『飛びだす 悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲』に、レザーフェイス役で登場した俳優・フィルムメイカー。ダンは本来なら唸り声だけでしゃべらないフルマスクのレザーフェイスを引き合いに、マスク着用の必要性を人々に説いた。
「人々はマスクのせいで呼吸が苦しいと文句を言う。しかし、人の家に無断侵入してきた愚か者たちを、電動のこぎりの立てる煙を吸いながらフルマスクとレザーエプロンをして足を引きずりながら追いかける者の身にもなってほしい。あんたはチェーンリンクのフェンスを剥ぎ取ることはできないだろうけど、電動のこぎりはそのためにある。簡単じゃないかもしれないが、あんたは弱虫でもない。マスクを着用すること。殺人鬼」と、ダン/レザーフェイスはFacebookで訴えている。
マスクをしたがらない人が少なくない全米では感染者が再び急増しているが、ダン/レザーフェイスからの貴重な声は人々に届くのだろうか。(海外ドラマNAVI)
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『テキサス・チェーンソー』(Entertainment WeeklyのTwitterより)