2008年から5シーズンにわたり放送された犯罪アクションドラマ『レバレッジ ~詐欺師たちの流儀』でネイサン・フォード役を演じたティモシー・ハットンが、リバイバル版のキャストから外されていたとして、プロダクション会社を提訴したことが明らかとなった。
2020年3月、元子役で当時未成年だったセラ・ジョンストンが、1983年にバンクーバーのホテルでティモシーに強姦されたと訴えたことが報じられた。しかしティモシーは、「私から数百万ドルを引き出すための度重なる恐喝の試み」だと述べ、告発を否定。
そんな中、ジョンストンが刑事訴状を提出した翌月に、『レバレッジ』のリバイバル版となる続編『Leverage: Redemption(原題)』に出演するキャストが発表され、ティモシーを除く主要キャスト全員がカムバック。欠けたメンバーの代わりに、『ER 緊急救命室』のノア・ワイリーが参加した。
米Varietyによるとティモシーは、『レバレッジ』シリーズで製作総指揮を務めるディーン・デヴリンのプロダクション会社Electric Entertainmentを提訴。同社がジョンストンの主張を調査せず、告発に異議を唱えたティモシーの代理人が提出した証拠を無視したとしている。また、リバイバル版へのティモシーの復帰については製作会社と"口頭契約"がなされており、その契約には道徳条項は含まれていなかったと主張している。
そのティモシーの提訴に対し、Electric Entertainmentが声明を発表。「我々は性的暴行の告発、特に未成年が関与しているケースを真剣に受け止めています。こういった告発に何年も対処しているにもかかわらず、ハットン氏は『Leverage: Redemption』への出演交渉前やその最中に、告発について我々に開示することを怠りました。その結果、我々はメディアでその告発を知り、彼との交渉を止めて彼なしで進むことを選んだのです」
その声明を受け、ティモシーの弁護士を務めるデイル・キンセラは、Electric Entertainmentがティモシーとの契約を進めないと決める前に、彼と交わした口頭契約に違反していると回答。さらに、同社が何の調査もせずに決断を下したことを非難し、根拠のない軽はずみな告発を支持するElectric Entertainmentが間違っているとの主張を、陪審員に訴えかけることを楽しみにしており、自信を持っているとも返している。
ティモシーへの告発はその後、2021年7月にカナダの法執行機関がジョンストンの主張を裏付ける明白な証拠が欠如しているとの理由で告訴を取り下げ、ティモシーの嫌疑は晴れている。
(海外ドラマNAVI)
Photo:
ティモシー・ハットン ©PAULINE FRENCH/FAMOUS