ひょんな事から国家秘密を脳にインストールしてしまった、冴えないオタク青年、チャックの華麗なる(?)スパイ活動とピュアなロマンスを、絶妙な軽妙さで描き日本でも大人気の『CHUCK/チャック』。その主人公チャックを演じて大ブレイクしたザッカリー・リーヴァイがシーズン3のDVDプロモーションのため初来日した。自らもオタクというだけあって、来日早々秋葉原でゲームをしたりと、時差ボケもどこ吹く風といった様子で精力的に日本での滞在を楽しんでいた彼にドラマの魅力を直撃!
―― イベントでもキャスト同士仲が良いと話していましたが、ドラマを見ていてもそのチームワークの良さというのは良く現れてますよね。それだけ息が合っているということだと思うんですが、実際撮影ではアドリブなども多かったんですか?
(日本語で)ハイ、ハイ(笑) コメディシーンは特にそうだったね。最初は普通に撮ってるんだけど、いつのまにかみんなでジョークの応酬になっていくんだ(笑) そうやっていろんなジョークを試しながらどんどんブラッシュアップしていくんだよ。シリアスなシーンでも実際に演じてみて「こういう言いまわしの方が自然かな」と思えばそうしたし、現場では割と自由にやらせてもらってたんだ。
―― そんなにコメディシーンでアドリブが多かったんなら、笑いが止まらなくなることも多かったのでは?
もうしょっちゅうだよ!(笑) 特にモーガン役のジョシュア・ゴメスとのシーンは大変! どんなジョークが飛び出すか分からないし、一旦笑い出すとお互いになかなか止められないんだ。ジョシュアが笑い出すと僕が平手打ちをしてなんとか止めるんだけど、今度は僕が笑い出しちゃってね。そうすると今度はジョシュアが僕を平手打ちするんだ。(と、身振り手振りで実演) 結局何度もお互いの頬を叩きあっちゃって(苦笑)
―― そんなに叩いてたら頬が赤くなって撮影に支障が出るのでは...?(笑)
そこは大丈夫!(笑) ちゃんと加減したからね(笑)
―― 長年チャックを演じていると、キャラクターとあなた自身を同一視されることも多いと思うんですが、それで困ったことなどありますか?
確かに街でみんなが気軽にチャックと声をかけてくれるようになったけど、それで困ったことは一度もないんだ。なんと言ってもチャックはいいヤツだからね! そのおかげでみんな僕の事もいいヤツだと思ってくれるみたい(笑) もしチャックが悪役だったら、僕を巡る環境もだいぶ違ってたかもね。「お前なんて嫌いだ」って言いがかりを付けられたり、因縁付けられていきなりパンチを食らってたかも(笑) そう考えると、チャックがいいヤツだったことに感謝だね!(笑)
―― でもコンピューターにはめちゃくちゃ強そうとか思われそうですよね?(笑)
そうなんだよ! 僕は元々ガジェットには詳しい方ではあるんだけど、でもホント、ちょっとだけなんだよ! iPhoneやiPadを使って遊んだり、ちょっとしたTIPS(コツ)は知ってたりするけど、難しいコンピューターを修理したりは出来ないからね(笑) なのにドラマのスタッフですら、僕に聞いて来るんだから!「ザック、突然Eメールが送れなくなったんだけど、何でだろう?」って聞かれても、僕にだって分からないよ(笑) そういう時は誰か専門家に聞いてくれ~って思うね(笑)
―― それだけあなたがチャックにハマってるということでしょうね(笑) 私から見ても『CHUCK』は特にファンの愛が濃い作品だと思うんですが、それほどこのドラマが愛される理由はどこにあると思います?
まずはジャンルとして幅広い分野をフォローしている作品だということかな。このドラマはコメディだけど、シリアスな部分もあるし、ファミリー・ドラマのような温かさもある。まさにドラメディという言葉がピッタリだけど、そこに本格的なアクションも加わってて、見ている人がそれぞれにハマれる要素がたくさん盛り込まれてるんだ。スパイ活動に興味を持つ人もいるだろうし、チャックとサラのロマンティックなシーンが好きな人もいる。そしてもちろんあのオタク軍団のファンもいるしね!(笑) キャラクターそれぞれの個性がハッキリしていて、思わず共感してしまったり、おかしくて目が離せないキャラクターが大勢いるのもこのドラマの魅力なんじゃないかな。それに何より、このドラマには"ハート"があるんだ。それが一番大事だよ。
―― アメリカではとうとうファイナルを迎えたわけですが、今後やってみたい事は?
とにかく何でもやってみたいよ! コメディもまたやりたいし、サスペンス、SF、ドラマ、ラブ・ストーリー...、もう挙げたらキリがないくらい。だって激しい銃撃戦もしてみたいし、宇宙船を操縦してみたいし、アクションで立ち回りもやりたい、こういう事は現実では叶えられないだろ? そういう非現実的な事を経験できるのが俳優の面白さだよね。でもその一方でシンプルなドラマもやってみたいんだ。本当にやりたい事がありすぎるんだよ(笑) 監督にも興味あるんだ。『CHUCK』のシーズン3で初めてエピソード監督をやったんだけど、すごく楽しかったよ。ただ、僕はちょっとコントロール・フリークなところがあって、すごく細かい部分まで気になっちゃうんだ。だからその時の僕はみんなからするとちょっとイヤなヤツだったかも...(苦笑)
―― そういえば『CHUCK』の出演が決まった頃、実はブロードウェイ・ミュージカルの『ヤング・フランケンシュタイン』のオファーもあったと聞いたんですが、ぜひ舞台にも立って欲しいです。
もちろん! 僕の原点は舞台にあるんだ。演技を始めた頃、いろんな舞台に立ったし、今でも舞台は大好きなんだ。舞台は映画やドラマと違って言い訳できないでしょ? 失敗してカメラを止めることはできないし、やり直すこともできない。たとえミスしても舞台は続けなくちゃならない、まさに"ショー・マスト・ゴー・オン"の世界で、それがとにかく楽しいんだ。それにブロードウェイと言えば舞台の最高峰だからね。『ヤング・フランケンシュタイン』の時はタイミングが合わなかったけど、いつかぜひブロードウェイにも挑戦したいよ。
―― それが実現したら日本からもファンが大勢観に行くと思いますよ。
ホント!? ドウモアリガトウ!(笑)
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そしてNAVIではここで秘密兵器を投入! ゲーム好きなザッカリーのために、ファンのみなさまから募集した質問をミニうちわに記入し、ザッカリーに選んでもらうことに。その説明を聞いたザックは「WOW! ゲームみたいだね! やろう! やろう! どれにしようかな~イヒヒ」と身を乗り出してノリノリ。そして最初に引いた質問は――。
Q:もしキャラクターの中でザッカリーが付き合うとしたら誰を選ぶ?
えーーー!?(笑) ロマンティックな関係ってことだよね? これは主要キャラクターから選ばなきゃダメ?
―― 誰でもいいですよ。もちろん男でも女でも(笑)
(笑)うーん、どうしようかな~。
―― やっぱりモーガンですか?(笑)
ロマンティックな関係なんだから!(笑) そうだな、僕が選ぶなら(クリスティン・クルックが演じた)ハンナかな。クリスティン自身、とてもキレイだし、すごくスウィートな子なんだ。それにハンナはドラマの中で唯一マトモな人だからね(笑) だってサラと付き合ったらいろいろ大変でしょ? 彼女はスパイだからすぐに危険な事に巻き込まれそうで手に負えないからね(笑) でもハンナはチャックの素顔に一番近い人物なんだ。コンピューターにも詳しいし、可愛いし、優しいし、だからハンナだね。
―― なるほど。じゃぁ次の質問を選んで下さい。
よし! じゃぁコレ!
―― いい質問を選びましたよ(笑)
Q2:チャックはスパイの仕事のためにしょっちゅうバイ・モアを抜け出してるわけですが、あなたが実際に突然仕事を抜けるとしたら、その言い訳は?
(爆笑) うーん、これはなかなか難しいな。少し考えさせて。(と言ってしばし考えた後、突然真顔になる)
「ハイ! 実は僕、スパイなんだ。今ちょっとオバマ大統領に呼ばれて、急いでホワイトハウスに行かなくちゃならなくなっちゃったんだ。明日には戻ってくるから! じゃ!」かな(笑)
―― それ、今なら通用するかもしれませんね(笑)
そうだね、みんなドラマの事を知ってるから、もしかして...って納得してくれるかも!(笑) 今度使ってみるよ!(笑)
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とにかくインタビュー中、終始笑いが絶えずノリノリだったザッカリー。その反応の速さとユーモアのセンス、そして人好きのするキャラクターから、いかにチャックが彼自身の人となりを上手く取り込んでいたのか実感。写真撮影でもそのノリの良さを大いに発揮していた。まずは以下の写真を見てもらいたい。
まるでインタビュー中のザックを捉えたようなこの写真。実はザッカリーの"演技"。「ちょっとインタビュー中のような雰囲気で」とのリクエストに即座にポーズを繰り出し楽しそうに演じていた。
立ち姿での撮影時には彼の靴の話になり、「ファンの人もザッカリーがコンバースを履いてたって喜んでましたよ!」と言うと、早速こんなポーズを。
お土産にプレゼントした質問用のミニうちわにも興味深々で「これはメッセージカードになってるんですよ」と説明すると、「切手はどこに貼るの? あ、封筒があるんだ!」と実に楽しそうにこんなショットを披露。
この日、日本のメディアとの取材を次々とこなしていたザッカリー。取材部屋移動の時はご機嫌でジャスティン・ビーバーの『Baby』を口ずさんでいたザッカリー。世界一セクシーなオタクにも選ばれた彼はどこまでもチャーミングで、まさに愛さずにはいられない人物なのであった。
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『CHUCK/チャック<サード・シーズン>コンプリート・ボックス』
好評発売中! DVDレンタル・オンデマンド配信も!
Photo:ジョシュア・ゴメス&ザッカリー・リーヴァイ (c)Ima Kuroda/www.HollywoodNewsWire.net クリスティン・クルック (c)Megumi Torii/www.HollywoodNewsWire.net (c)2012 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.