オリジナル作品の製作にも力を入れているアメリカの大手ビデオ配信サービスNetflixが、子ども向け文学シリーズ「世にも不幸なできごと」を実写TVシリーズとして製作することを、Deadlineが報じた。

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レモニー・スニケット(作家ダニエル・ハンドラーの筆名)の作による全13巻の小説は、ヴァイオレット、クラウス、サニーのボードレール家の三姉弟妹が、両親を失って孤児になり、次から次へと不幸な出来事に見舞われるお話。三人の遺産を狙うオラフ伯爵が悪役として活躍する。

世界中で43カ国語に翻訳され、ベストセラーとなったこのシリーズは、日本では翻訳版が草思社より刊行されている。また、『レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語』というタイトルで、2004年に映画化されたこともある(この映画ではジム・キャリーがオラフ伯爵を演じた)。

Netflixは、映画版を製作したパラマウントとともにTVシリーズのプロジェクトを急ピッチで進めており、今は監督を探しているということだ。

Netflixのオリジナルコンテンツ担当バイス・プレジデントのシンディ・ホランドは、次のようにコメントしている。「親子世代にアピールする素晴らしい作品を探していたところ、「世にも不幸なできごと」が真っ先に目にとまりました。レモニー・スニケットが生み出した世界は、独特かつ陰気なおかしさがあって、感情移入がしやすいという特徴があります。Netflix会員に向け、本作に命を吹き込むのが待ちきれません」。

ちなみに、Netflixはつい先日も、1950年代に生まれたコミックを原作とする30分枠の実写コメディ『Rickie Rich(原題)』を製作することが報じられたばかり。これまで『ハウス・オブ・カード 野望の階段』や『Orange Is The New Black(原題)』と、大人向けのオリジナル作品を提供してきたNetflixが、今度は実写のファミリーエンターテインメントに進出するとあって、注目を浴びているところだ。(海外ドラマNAVI)