演劇界最高峰の英国ロイヤル・ナショナル・シアターが厳選した世界の名舞台を、映画館で楽しめる企画"ナショナル・シアター・ライヴ"(以下、NTL)。ベネディクト・カンバーバッチやジョニー・リー・ミラーなど海外ドラマでも活躍するスターたちが熱演した舞台とあって、海ドラファンの間でも話題になった企画だ。本企画の2015年上映作品が決定した。
【関連記事】イギリス女王は、実は首相たちのカウンセラー的な存在だった!? ナショナル・シアター・ライヴ2014 『ザ・オーディエンス』
第1弾:『ザ・オーディエンス』2015年1月23日~1月28日
1952年の即位以来続くエリザベス2世と英国首相との謁見を描く人間ドラマ。映画『クイーン』でアカデミー賞主演女優賞を受賞したヘレン・ミレンが再びエリザベス2世に扮した本作は高い評価を受け、2015年にはニューヨーク、ブロードウェイでの上演も決定。この舞台にインスパイアされたドラマシリーズも製作中という、各方面から注目されている舞台だ。
演出:スティーヴン・ダルドリー
作:ピーター・モーガン
出演:ヘレン・ミレン、ジェフリー・ビーヴァーズ、ジョナサン・クート
第2弾:『欲望という名の電車』2015年3月6日~3月11日
ヴィヴィアン・リーやマーロン・ブランドが出演した名作映画(1951年)としても有名なテネシー・ウィリアムズによる傑作の舞台化作品。日本でも名女優たち、そして篠井英介が演じたヒロインのブランチ役を、本作では『Xファイル』の女優ジリアン・アンダーソンが演じる。彼女の女優人生で最も素晴らしい演技だと評された本作は、ロンドンでの上演時には、ヤングヴィック劇場史上最短のチケット完売記録を生んでいる。
演出:ベネディクト・アンドリュース
作:テネシー・ウィリアムズ
出演:ジリアン・アンダーソン、ベン・フォスター、ヴァネッサ・カービー
第3弾:『二十日鼠と人間』2015年5月15日~5月20日
ジョン・スタインベックの原作を、ジェームズ・フランコとクリス・オダウド共演でおくる出稼ぎ労働者の過酷でありながら夢に想いを馳せる人間ドラマを舞台化したブロードウェイ上演作。オダウドは本作でトニー賞最優秀男優賞にノミネートされた。また海外ドラマ『ゴシップガール』のブレア役で知られるレイトン・ミースターがヒロイン役を好演。
演出:アンナ・D・シャピロ
作:ジョン・スタインベック
出演:ジェームズ・フランコ、クリス・オダウド、レイトン・ミースター
第4弾:『スカイライト』2015年7月3日~7月8日
日本では1997年に緒形拳と若村麻由美により上演されたデヴィッド・エア作の『スカイライト』。同舞台を『リトル・ダンサー』のスティーヴン・ダルドリーが演出し、『アバウト・タイム~愛おしい時間について~』のビル・ナイと『華麗なるギャツビー』のキャリー・マリガンが主演。二人が織りなす複雑な人間ドラマを、人気デザイナーのボブ・クロウリーが手がけた舞台美術が彩る。
演出:スティーヴン・ダルドリー
作:デヴィッド・エア
出演:ビル・ナイ、キャリー・マリガン
第5弾:『宝島』2015年9月11日~9月16日
宝島への地図を手にいれた少年が個性豊かな海賊と繰り広げる冒険劇。ロバート・ルイス・スティーヴンソンの傑作小説を英国ナショナル・シアターが最高のエンターテインメント作品として舞台化。『ドクター・フー』のアーサー・ダーヴィル演じる海賊ジョン・シルバーにも注目。
演出:ボリー・フィンドレー
作:ブリオニー・ラヴェリー
出演:パッツィー・フェラン、アーサー・ダーヴィル
第6弾:『オセロ』
2015年10月16日~10月21日
2014年ローレンス・オリヴィエ賞最優秀主演男優賞をローリー・キニアが受賞した傑作舞台。シェイクスピア四大悲劇の一つを、同じくローレンス・オリヴィエ賞受賞俳優のエイドリアン・レスターの共演で贈る、ニコラス・ハイトナー演出の舞台ファン必見の一本。
演出:ニコラス・ハイトナー
作:ウィリアム・シェイクスピア
出演:エイドリアン・レスター、ローリー・キニア
第7弾:『リア王』
2015年11月13日~11月18日
イギリス演劇界きっての名優サイモン・ラッセル・ビールがタイトルロールを熱演した本作。愛し信じた者に裏切られるリア王に観客は深く心を揺さぶられずにはいられない名舞台となった。演出は2015年に『007』シリーズ最新作の公開が控えるサム・メンデス。狂気と正気のはざまをさまよう様を見事に演じるサイモン・ラッセル・ビールの名演技をお見逃しなく。
演出:サム・メンデス
作:ウィリアム・シェイクスピア
出演:サイモン・ラッセル・ビール、スティーヴン・ボクサー、トム・ブルック
上映館・劇場は下記の通り
TOHOシネマズ日本橋、TOHOシネマズ六本木ヒルズ(3月のみ上映なし)、TOHOシネマズ府中(1月、3月のみ上映)、TOHOシネマズ新宿(5月以降、府中に代わり上映開始)、TOHOシネマズ川崎、TOHOシネマズ名古屋ベイシティ、TOHOシネマズ梅田、TOHOシネマズ西宮OS、TOHOシネマズ二条、TOHOシネマズ天神、恵庭東宝シネマ8
料金:一般3,000円、学生2,500円
チケット販売:劇場及び劇場のインターネットチケット販売サイトのみ(海外ドラマNAVI)
Photo:『欲望という名の電車』(c)Johan Persson