今日は、海外ドラマをちょっと外れてアカデミー賞の後日談スペシャルです。世界中から取材申し込みが殺到するアカデミー賞。そんな中、アカデミーから選ばれた記者のみが入れる、受賞者インタビュー・ルームにお邪魔した筆者が、そこで見聞きしたとっておきのウラ話をご紹介します!
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今年で第87回を迎えたアカデミー賞、朝から小雨が降ったり止んだりだった天気が午後には土砂降りになり、一時はどうなるかと思いましたが、セレブの歩くレッドカーペットは頭上が透明のテントで覆われているので雨でも全然大丈夫なんです。
今回レッドカーペットで話題を提供してくれたのは、現在、映画『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』が大ヒット中のダコタ・ジョンソン。皆さんは、ダコタのママが有名女優メラニー・グリフィスであることをご存知でしょうか? ダコタはレッドカーペットにママ同伴で出席したのですが、レポーターがメラニーに、「娘さんの『フィフティ・シェイズ~』は見ましたか」と質問すると、メラニーは、「いいえ、見る気ないの」と返答。これにダコタがブチっ...!「ママ最低! じゃあもう見なくていいわよ!」と、超ムカついているダコタの表情と共に気まず~い雰囲気が生中継で全米に! いやはや、母娘の確執というのは万国共通のようです。(苦笑)
さて、私たちのような記者たちが待機するのはインタビュー・ルームと呼ばれる大きな会場なのですが、受賞者がやってくるやいなや、自分の手元にある番号札を頭上に高くあげ、アカデミーの担当者に指名されたら受賞者インタビューができるというシステムになっています。(まさに競り市状態!?笑)
助演男優賞のJ・K・シモンズ、助演女優賞のパトリシア・アークエットは、大方の映画評論家たちの予想どおりでしたが、皆さんは当たりましたか? ちなみにパトリシアは、受賞スピーチでも女性平等化を訴えていて最高にカッコよかったですが、インタビュー・ルームでもキメてくれました。彼女は自分の着ているドレスに対する記者の質問に、「ブランドものじゃないの。7才からの幼なじみで、一緒に成功を夢見ていた友達が作ってくれたドレスなのよ。私はLOVE(愛)をまとっているの。」と回答。パトリシア素敵すぎるぅ~! ちなみに余談なのですが、去年の春に全米ネットワーク新番組お披露目イベントに出席させていただいた時、ラッキーにもパトリシアに会う事が出来ました。優しい女性でした! 全米で人気の「CSI: Cyber(原題)」にも主演する彼女は今回のアカデミー賞受賞を機に、増々飛躍しそう。
さて、主演男優賞はご存知のとおり『博士と彼女のセオリー』のエディ・レッドメインが受賞しました。今年のアカデミー賞授賞式において、主演男優部門は最後まで『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』主演マイケル・キートンとの白熱レースだったのですが、結局は車椅子の天才物理学者ホーキング博士を体当たりで演じたエディにオスカー像が手渡されました。
沢山の映画賞を取っているにも関わらずいつも謙虚なエディ。インタビュー・ルームにやって来た時も同様で、記者に心境を聞かれたとき、「このまま働き続けられれば幸せ。」と回答。この謙虚さと純真さがエディのステキなところですよね。生のエディー、可愛かったな~。
今年の授賞式を総括すると、ミュージカル仕立ての趣向が多かったように思います。その中でも群を抜いて素晴らしかったのが、レディー・ガガの歌い上げた『サウンド・オブ・ミュージック』のメドレーではないでしょうか。特に、映画で主人公を演じたジュリー・アンドリュースがサプライズでステージに登場し、ガガと抱擁するシーンでは涙が出そうになった方も多かったのでは...。授賞式終了後も、ガガの熱唱は今年のハイライトのひとつだったと賞賛の嵐でした。(残念ながらガガ様は、受賞者ではないのでインタビュー・ルームに降臨しませんでしたが...)
今回のアカデミー賞は視聴率が今ひとつだったようですが、それでも十二分に素敵なショーだったと思います。皆さんは、どの場面が印象に残っているでしょうか? これからの1年、どんな素晴らしい映画が公開され次回のアカデミー賞に登場するのか楽しみです!(^^)
文/写真 (c)2015 Akemi Tosto