"ブルースの王様"と称され、世界中にその名を知られたギタリストで歌手のB.B.キング氏(本名ライリー・B・キング)が、14日にネバダ州ラスベガスで亡くなっていたことが分かった。89歳であった。米VARIETYなどが報じている。
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キングは1990年から糖尿病を患っていたものの、その後も90ヶ国以上で年間100回以上ものコンサートを精力的にこなしてきたが、今月1日に、体調不良のためラスベガスにある自宅で介護を受けるとキングの代理人が発表していた。
ミシシッピ州で生まれ、幼少時から綿花畑で働いていたキングは、12歳の時に初めてギターを習ったという。その後1949年にレコード・デビューを果たしたキングは、「3 O"Clock Blues」「The Thrill Is Gone」「You Know I Love You」「Please Love Me」「You Upset Me Baby」など数多くの代表作を世に送り出した。1969年にはローリング・ストーンズと欧州ツアーも行い、1988年にはアイルランドのロックバンド「U2」と「When Love Comes to Town」で共演した。音楽界最高峰の賞レース、グラミー賞を15回受賞し、1987年にはロックの殿堂入りも果たしている。
作家フランシス・デイヴィスが著書『The History of the Blues(1995)』の中で「"ジャズ"といえば"ルイ・アームストロング"であったように、今、"ブルース"といえば"キング"である。キングの曲を聴くのにブルースファンである必要はない」と書いているように、キングは60年代音楽のスターであり、エリック・クラプトンやマイク・ブルームフィールド、などをはじめとする多くのロックギタリストやミュージシャンらに影響を与えた。
キングのご冥福を心からお祈りしたい。(海外ドラマNAVI)
Photo:B.B.キング
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