(本記事は、映画のネタばれを含みますのでご注意ください)
日本では今月21日(金)から公開となるシリーズ最新作『スター・トレック BEYOND』。以前当サイトでは、宇宙船エンタープライズの操舵手スールー(ジョン・チョー)が同性愛者として描かれることをお伝えしたが、オリジナルシリーズで同役を演じたジョージ・タケイがその描写について苦言を呈していることが分かった。
英Digital Spyの取材に応じたジョージは、「スールーがゲイになったというけど、どこかあやふやなんだよ。スールーは小さい娘を抱いて、そして男性と腕を組んで戻ってくる。でもキスさえないんだ。ただ子どもを抱いて、同性のパートナーと腕を組むだけ。それで終わりさ」とコメント。
彼はさらに、『スター・トレック』シリーズの生みの親であり今は亡きジーン・ロッデンベリーが本作を手掛けていたのなら、同性愛の表現も"本当の意味で創造的なもの"になっていただろうと述べている。「僕らはあの頃(ロッデンベリーがいた頃)に戻ることはできない。でも、当時の風潮の中でもジーン・ロッデンベリーは本当に想像力に富んでいた。このような社会の中でどのように生きてきたか、その歴史を持っている同性愛者のキャラクターを創り出し、どんな問題を取り上げなければならないかを考えていた。そして、どのようにそのキャラクターを表現するか、社会は彼をどんな風に扱ったかも考えていたんだ。その可能性のすべては今作にあるはずだったが...」
ジョージは2005年に同性愛者であることをカミングアウトし、2008年に長年パートナーだったブラッド・アルトマンさんと結婚。「僕は、カミングアウトしたら自分のキャリアは終わるだろうと思っていた。でも、今の僕はカミングアウトしたことで新たに開けた世界の中で生きているんだ」と、ジョージは語っている。彼がカミングアウトした後の10年間で同性愛を支持する活動はさらに活発となり、ついに昨年には同性婚が権利として認められ、米国全州で同性婚が合法化されている。(海外ドラマNAVI)
Photo:ジョージ・タケイ
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