女性ヒロインを入れても3割以下! 2016年トップ米映画における女優のセリフの割合

ハリウッドにおける男女の賃金差などがメディアを賑わせているが、大ヒットした映画における男女のセリフ数をデータにとった驚くべき結果が明らかになった。米Indie Wireが伝えている。

今回、調査の対象となった作品は『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』、『ファインディング・ドリー』、『ズートピア』、『ジャングル・ブック』、『ペット』、『バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生』、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』、『デッドプール』、『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』、『スーサイド・スクワッド』。アメリカでの2016年興行収入トップ10にあたる作品である。

その結果、過半数以上女性キャラクターが存在した作品は一つもなく、それぞれの作品で平均たった27パーセントしか女性のセリフがないことがわかった。女性キャラクターが43パーセントと一番多かったのは『ファインディング・ドリー』。『ローグ・ワン』においては、なんと10作品中最低の数値で、たった9パーセント。同作のポスターでは、フェリシティ・ジョーンズ(『インフェルノ』)演じる主役のジン・アーソが大きく映し出され、さらにその中で映っている唯一の女性キャラクターであるにも関わらず、この結果だということに驚いたと、調査をしたデータ・サイエンティストはコメントしている。

唯一『ファインディング・ドリー』が、73パーセントのセリフを主役のドリー(エレン・デジェネレス)が、そして50パーセント以上を女性キャラクターが発している。『ジャングル・ブック』には、スカーレット・ヨハンソン(『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』)やルピタ・ニョンゴ(『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』)が出演しているにも関わらず、たった10パーセントしか女性キャラクターのセリフがなく最下位である。『スーサイド・スクワッド』でハーレイ・クインを演じるマーゴット・ロビー(『アメリカン・レポーター』)は同作中では大々的に宣伝されていたが、ウィル・スミス(『素晴らしきかな、人生』)演じるデッドショットのおおよそ半分のセリフしかなかった。

過去には『X-ファイル』のジリアン・アンダーソンや、『パッセンジャー』のジェニファー・ローレンスらがハリウッドにおける男女格差について声をあげてきた。賃金の格差だけでなく、女性が演じるキャラクターの種類やセリフについても今後改善していって欲しいと願うばかりだ。(海外ドラマNAVI)

Photo:フェリシティ・ジョーンズ
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