スタートレックの自主映画をめぐり、パラマウント/CBSと製作者が和解

スタートレック(以下、ST)の権利を所有する米CBSと米パラマウント・ピクチャーズが、自主映画『Star Trek: Axanar』(以下、『Axanar』)の製作者に対し、著作権侵害の訴訟を起こした件。2015年12月から続いている同訴訟において、和解が成立したことを、米The Wrapなどが報じた。

この和解において、『Axanar』と序章作品にあたる『Prelude to Axanar』は、パラマウントとCBSの許諾を受けておらず、著作権法にまつわる許容範囲を逸脱したことを、『Axanar』の制作元であるAxanar Productionsと製作者のアレック・ピーターズは認めた。

さらに、これから必要な変更を『Axanar』に加え、同団体が今後制作する作品も、パラマウントが定めた自主映画のガイドラインに沿うことになった。昨年6月に発表された同ガイドラインには、映像の尺や内容のオリジナル性、非商用目的などの項目がまとめられている。

なお、Axanar Productionsの発表によれば、『Prelude to Axanar』はYouTubeで引き続き視聴ができるとのこと。また、『Axanar』は当初の予定の長編映画としてではなく、広告なしで配信される15分映像の2話(計30分)構成になるということだ。

『Star Trek: Axanar』は、オリジナルシリーズの21年前という設定で、宇宙艦隊の伝説となっているガース船長を主人公に据え、クリンゴン帝国との戦争を描く映像プロジェクト。クラウドファンディングにより100万ドルを超える制作費を獲得し、2015年暮れに撮影開始の予定だったが、訴訟により中断していた。米Hollywood Reporterによれば、ファンフィクションをめぐる今回のような事例はハリウッドでも大変珍しく、成り行きが注目されていた。(海外ドラマNAVI)

Photo:『スター・トレック ビヨンド』
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