『マイ・レフトフット』『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』『リンカーン』で史上初めてアカデミー賞主演男優賞に3度輝いた英俳優ダニエル・デイ=ルイスが俳優業を引退すると、米Varietyなど多くのメディアが報じている。
現在60歳のダニエルは、12月25日に全米公開されるファッション業界を舞台にしたタイトル未定の映画を最後に、俳優業から身を引くことを発表。この出演作は、『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』でタッグを組んだポール・トーマス・アンダーソン監督がメガホンを取り、ダニエルは引退後も同作のプロモーション活動に参加する意向を示しているとのこと。
アカデミー賞主演男優賞を3度受賞したほか、『ギャング・オブ・ニューヨーク』と『父の祈りを』でも同賞にノミネートされているダニエル。10代で演技を学び始め、32歳で『マイ・レフトフット』にて最初のオスカーを獲得した彼は筋金入りの演技派として名声を確立してきたものの、1990年代初めに一度現役を退き、イタリアで靴職人に転じていた。その後、マーティン・スコセッシ監督に説得されて『ギャング・オブ・ニューヨーク』で俳優業に復帰し、その次の作品となる『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』で2度目のオスカーを受賞。作品を慎重に選ぶことで知られる彼の出演作は決して多いとは言えないが、『眺めのいい部屋』や『ラスト・オブ・モヒカン』でも名演技を披露している。
代理人はダニエルの引退理由を明らかにしておらず、「個人的な決断」だと述べ、「ダニエルは、何年も支えてくれた関係者とファンに心から感謝しています」とも付け加えている。(海外ドラマNAVI)
Photo:ダニエル・デイ=ルイス(写真は2009年のもの)
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