【ネタばれ】『風の勇士 ポルダーク』シーズン4が放送開始 ロスとデメルザの恋の行方は?

イギリスの人気ドラマ『風の勇士 ポルダーク』。『ホビット』のドワーフ役でも有名なエイダン・ターナーが、熱意溢れる英雄ロス・ポルダークを演じる。勇敢なロスは、悪政に苦しむコーンウォール州の人々を救う存在となれるだろうか? 前シーズンで不倫に走ってしまった妻デメルザとの関係にも注目したい。

◆絞首台から民を救う英雄 その私生活は首の皮一枚
4シーズン目を数える今期、物語は1796年に到達。イギリスがフランスとの戦争下にあることから、主人公ロスの暮らすコーンウォール州の人々は食糧不足に悩まされている。状況を悪化させているのは、悪名高い治安判事のジョージ。コーンウォール州は質の良いトウモロコシの産地だが、ジョージの采配で多くが輸出に向けられ、人々は飢えに苦しんでいる。そこへ降って湧いた選挙の知らせに、コーンウォールの民は希望を抱く。人々の願いはロスを説得し、ジョージを失脚させる対抗馬として擁立すること。その支持基盤の拡大に、皮肉にもジョージ自身の暴挙が貢献する。かねてからの悪政を受け、通りでは暴動が発生。ジョージは私怨も込めて、暴動に関わったうちの3名を絞首台へと送る。処刑直前に駆けつけたロスは見事に彼らを救い、その英雄的行動を民に知らしめるのだった。

順風満帆に見えるロスだが、私生活では妻デメルザに不倫されたことから夫婦関係が危機に。仲が悪いなりにも4シーズン目に突入した二人のラブ・ストーリーも見応え十分だ。

◆絞首刑のシーンに涙
シリーズの柱は、何と言ってもロスの英雄性。ロスとの再会に歓喜して熱いファンコールを送る一方、民の意向に耳を傾けないジョージを毛嫌いするのは英Guardian。ジョージがデメルザの兄弟二人を含めた人々に絞首刑を宣告するシーンには、悲しみのあまり3回も涙し、処刑されるべきは悪名高いジョージの方ではないかと憤るコメントを掲載している。フィクションとはいえ、知らず知らずのうちに感情移入してしまう脚本は秀逸。

本シリーズではその時代背景もあってか、話題作『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』と同じくらいの頻度で絞首刑が登場すると英Timesは指摘する。第1話の絞首台のシーンについては、処刑直前になってロスが登場するなど少しわざとらしさを感じる部分もあるが、やや大げさなくだりを別にすれば、全般的に楽しませてくれるシリーズだと高評価を与えている。

◆破局寸前でも息ピッタリ
そのヒーローぶりとは裏腹に、ロスの結婚生活は危機的状況。前シーズンでは妻のデメルザが不倫し、詩人のヒューと砂丘で情事に及んでしまっていた。全てを目撃してしまったロスだったが、妻との関係を修復できるのだろうか?

視聴者として気になるポイントは、不倫相手ヒューに対するデメルザの本気度。英Telegraphは、詩の創作ばかりにのめり込むヒューを、勇ましいロスの強力なライバルとは思えないと楽観視。デメルザの兄弟を絞首刑から救ったことからも、ロスへの愛が返り咲くことを期待したい。互いに不満を持ちつつも見事に割台詞を決めるロスとデメルザの恋路は、まだまだ終わる気配がなさそうだ。破綻しそうでギリギリのところで持ちこたえる二人の関係には、Guardianも興味津々。「我らがヒーローとデメルザは、信じられないことに、まだ一緒にいる」と茶化しつつも、今シーズンはまだ始まったばかりだとし、さらなる苦難の目撃者になることを期待している。

普段はきっちりとしたスーツに身を包むロスだが、海から上がってくる第1話のオープニング・シーンでは、上半身裸の姿で画面に登場。見事なシックス・パックとセクシーな胸毛は、嬉しいファン・サービスとして各紙に取り上げられている。イギリスの人気シリーズ『風の勇士 ポルダーク』シーズン4は、英BBC Oneで6月10日(日)から放送スタートしている。(海外ドラマNAVI)

Photo:『風の勇士 ポルダーク』
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