ハリウッドで活躍する若手スターたちの登竜門、ディズニー・チャンネル。その卒業生には音楽界ではブリトニー・スピアーズ、ジャスティン・ティンバーレイク、ヒラリー・ダフ、マイリー・サイラス、セレーナ・ゴメスなどそうそうたる面々が顔を揃え、映画界でも2017年に大きな話題をさらった『ラ・ラ・ランド』のライアン・ゴズリング、2018年に『グレイテスト・ショーマン』で再び人気に火がついたザック・エフロン、30代前半の中堅俳優の中でもっとも高い評価を得る実力派シャイア・ラブーフなど、今やハリウッドを支えているのは元ディズニー・チャンネル・スターだと言っても過言ではない。
音楽界、映画界だけでなく、アメリカTV界でもそんなディズニー・チャンネルでおなじみだったスターたちの活躍が大きな注目を集めている。今回はその中から現在大ヒット海外ドラマに出演中で、特に活躍著しい5人のスターを紹介しよう。
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ダニエル・パナベイカー(『THE FLASH/フラッシュ』)
1987年9月19日アメリカ・ジョージア州に生まれたダニエルは、2002年に女優活動を開始し、2004年のディズニー・チャンネル・オリジナル・ムービー『アイドル追っかけ大作戦』の主演に抜擢。大人気アイドルのジョーダン・ケイヒルに夢中のサッカー少女ブリタニーを好演した。その後、妹のケイ・パナベイカーと共演した『私の日記はベストセラー』や劇場映画『スカイ・ハイ』といったディズニー作品に次々と出演し、多くのティーンから支持を集めるようになる。
ディズニーを卒業後、数年間の下積み時代を送り、その間、いくつかのホラー映画への出演で"絶叫クイーン"の名を欲しいままにする。そして2014年より米The CWで放送がスタートしたDCドラマ『THE FLASH/フラッシュ』で主人公を支える科学者のケイトリン・スノー役を演じている。
シーズンを追うごとに"氷の女王"の異名を持つキラーフロストとしても存在感を見せるようになり、二つの人格を自由自在に小気味好く演じきっている。
チャイナ・アン・マクレイン(『ブラックライトニング』)
1998年8月25日アメリカ・ジョージア州生まれのチャイナは、その類まれなる歌唱力に大きな注目が集まる女優。2005年のデビュー作『ゴスペル』への出演の背景にもプロデューサーを務めたロブ・ハーディが彼女の歌声に衝撃を受けたからであったという理由があるほどだ。
そんな彼女は2009年にマイリー・サイラス主演の『シークレット・アイドル ハンナ・モンタナ』へゲスト出演してからディズニー・チャンネルでのキャリアがスタート。その後セレーナ・ゴメス主演『ウェイバリー通りのウィザードたち』への出演を経て、2011年よりドラマ・シリーズ『天才学級アント・ファーム』へ3シーズンに渡り主演。様々なカテゴリーの天才ばかりが集まる学園で歌の天才として、なんでも歌で解決するというピッタリの役柄を見事に演じて魅せた。
2014年のオリジナル・ムービー『カンペキ・ボーイ』でも天才少女を演じ、2017年には大ヒットミュージカルの続編である『ディセンダント2』で『リトル・マーメイド』に登場したヴィランズ アースラの娘ウーマを抜群の歌とダンスを駆使して熱演するなど、ディズニー・チャンネルでその才能を遺憾無く発揮してきた。2018年からは米The CWのDCドラマ『ブラックライトニング』で主人公の娘ジェニファー役としてレギュラー出演中。
9月13日(金)より「Disney DELUXE(ディズニーデラックス)」で先行配信中の『ディセンダント3』にも同役で続投しており、要注目の若手スターだ。
ヘイリー・キヨコ(『CSI:サイバー』)
1991年4月3日アメリカ・カリフォルニア州でソルトレークシティ五輪の開会式と閉会式の振付を担当したことでも有名な日系カナダ人のサラ・カワハラの元に生まれた、ヘイリー。名前にあるキヨコはミドルネームであり、本名はヘイリー・キヨコ・アルクロフト。
2007年から女優活動を行なっており、2010年に『ウェイバリー通りのウィザードたち』へ出演したことからディズニー・チャンネルで活躍し始める。同作ではセレーナ・ゴメス演じるアレックスの友人で魔女のスティーヴィーを演じ、翌年にはオリジナル・ムービー『レモネード・マウス』でリードギター担当のステラ・ヤマダ役を演じた。
その後、女優、歌手、ダンサーなど多岐に渡り才能を発揮し、2015年から大ヒット海外ドラマ『CSI:科学捜査班』の最新スピンオフ『CSI:サイバー』にて元ハッカーの情報分析官レイヴン・ラミレスを独特な存在感で演じている。2018年には歌手として本格的なメジャーデビューを飾り、その才能に大きな注目が集まっている。
タイラー・ジェームズ・ウィリアムズ(『クリミナル・マインド 国際捜査班』『ウォーキング・デッド』)
1992年10月9日アメリカ・ニューヨーク生まれのタイラーは、2000年に俳優デビュー。2005年から2009年まで放送の『Everybody Hates Chris(原題)』でタイトルロールを演じ有名になった彼は、2012年、オリジナル・ムービー『レット・イット・シャイン』の主演に抜擢され、演技とラップの才能を披露。ディズニー・チャンネル作品としては珍しい完全なブラック・ムービーである本作で注目を浴びたタイラーはその後、『ウォーキング・デッド』のノア役や『クリミナル・マインド 国際捜査班』のラス・モンゴメリー役など、人気海外ドラマで貫禄の存在感を見せつけている。
グレッグ・サルキン(『マーベル ランナウェイズ』)
1992年5月29日イギリス・ロンドン生まれのグレッグは、2006年にデビューを飾り、2010年より『ウェイバリー通りのウィザードたち』でセレーナ・ゴメス演じるアレックスの恋人でオオカミ男のメイスン役で登場。少しおとぼけだが、その端正な顔立ちとキュートな演技でたちまちティーンから絶大な支持を集めるようになる。
当時のディズニー・チャンネルはザック・エフロンの後継者となり得るイケメン俳優の登場が待ち望まれていたということもあり、大々的にプッシュされ、同年、ベストセラー小説を映像化した意欲作『アヴァロン 千年の恋』でフットボール選手の人気者ウィル・ワグナー役に抜擢される。
その後、TVドラマ『フェイキング・イット 〜噂のカップル!?〜』に出演し存在感を示すも、同じくディズニー・チャンネル出身であるヤング・セレブのベラ・ソーンとの熱愛など、私生活にばかり注目が集まってしまったが、2017年よりMARVEL最新ドラマ『マーベル ランナウェイズ』にレギュラー出演を果たし、再び期待の若手俳優として大きな期待を寄せられている。
特殊能力に目覚める6人の高校生のうちの一人チェイスを演じるグレッグのディズニー時代よりも成長し、大人の魅力を醸し出す姿に注目してもらいたい!
未来のハリウッドを担う存在を多く輩出する、ディズニー・チャンネル。
映画、TV、音楽と、多岐にわたる活躍が期待される若手俳優たちが同局の作品で、それぞれ初々しい姿を魅せ、時を経て、大きな作品に出演している姿を見るのは、ファンとしてこれ以上ない喜びである。今後もディズニー・チャンネル出身者たちの活躍に期待していきたいものだ。
Photo:ダニエル・パナベイカー(『THE FLASH/フラッシュ』)© 2015 The CW/チャイナ・アン・マクレイン(『ブラックライトニング』)© Warner Bros TV, The CW Network/ チャイナ・アン・マクレイン(『ディセンダント3』)Disney Channel/David Bukach/ ヘイリー・キヨコ(『CSI:サイバー』)(C)2015 CBS Broadcasting Inc. All Rights Reserved./ タイラー・ジェームズ・ウィリアムズ(『ウォーキング・デッド』)(C)Gene Page/AMC/ グレッグ・サルキン(『マーベル ランナウェイズ』)© 2017 Hulu