今年、続編となる映画版『エルカミーノ:ブレイキング・バッド THE MOVIE』も製作されたTVドラマ史に残る大ヒットドラマ『ブレイキング・バッド』。実はブライアン・クランストン演じるウォルター・ホワイト役には、他にも候補がいたようだ。米Screen Rantが報じている。
今でこそブライアン以外の演じるウォルターは想像できない気もするが、クリエイターのヴィンス・ギリガンがドラマを製作し始めた当初、放送局である米AMCは『SEX AND THE CITY』のサラ・ジェシカ・パーカーの夫で、『ウォー・ゲーム』や『プロデューサーズ』などで知られるマシュー・ブロデリックにオファーしていたという。しかしマシューはこの役を断った。
マシュー以外では、俳優一家に育ち、『ポイント・ブランク』『セル』など映画をメインに活躍するジョン・キューザックもウォルター役をオファーされたと言われている。だが、ジョンは以前ソーシャルメディアで「このオファーを断ってはいない」と述べており、マシューとは違って候補として名前が挙がっていただけのようだ。
ギリガンとブライアンは、超常現象を題材にした大ヒットSFドラマ『X-ファイル』からの仲だった。ギリガンが脚本を手掛けた、同シリーズのシーズン6第2話「迷走」でゲスト出演したブライアンの才能にギリガンは惹かれていた。だが、AMC側にとってはブライアンは長寿コメディドラマ『マルコム in the Middle』の父親ハル役が印象的だったため、キャスティングを却下していた。しかしギリガンが推薦するブライアンの出演エピソードを見て、考えを改めたという。ギリガンにとっては最初からブライアンがウォルターの候補であり、彼の主張が通っていなかったら、今頃は別の『ブレイキング・バッド』ができていたかもしれない。
ブライアンあってこその『ブレイキング・バッド』。ドラマと、映画版『エルカミーノ: ブレイキング・バッド THE MOVIE』は、Netflixで配信中。(海外ドラマNAVI)
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『ブレイキング・バッド』
(c)Frank Ockenfels 3/AMC