米NBCの刑事コメディドラマ『ブルックリン・ナイン-ナイン』。2013年に始まった本シリーズは、本国でシーズン7の放送を今年4月に終え、シーズン8の製作も決まっている人気作だが、すでに書き上がっていた脚本を全て破棄して、一からやり直すことを発表した。米TV Lineが報じている。
『ブルックリン・ナイン-ナイン』は、ニューヨークはブルックリンの99分署を舞台に、頭の回転は速いが大人になり切れないジェイク・ペラルタ刑事を中心に、変わり者の同僚たちが珍事件に挑む姿が描かれる作品。
シーズン1からのキャストであるテリー・ジェフォーズ巡査部長役のテリー・クルーズ(『デッドプール2』)は、同作の脚本家たちは新シーズンのために書いたすべてのエピソードを廃棄し、ゼロから始めていると語った。
「ショーランナーのダン・ゴーアは、完成していた4話分のエピソードをゴミ箱に捨てたのです。最初からやり直すべきです。ただ現時点では、どのような方向に進むのかはわかっていません」
このことは、現在全米で広まっているアフリカ系の人々の権利を支援する運動「Black Lives Matter」や警察への抗議活動を受けての判断だとされている。また、次のシーズンでは、人種差別や警察の残虐行為への対処法についても語られるとコメント。
「真面目に深い話し合いをしました。そして、この作品を通して、今年は本当に画期的なものを製作しようと思っています。私たちにはそれができる機会があるので、できるだけ最善の方法でそのようなチャンスを有効に使いたいのです」
本作はコメディではあるが、過去にも真面目なトピックについて描いている。シーズン4のあるエピソードでは、アフリカ系のテリー演じるジェフォーズ巡査部長がプライベートで近所にいるところを、白人警官に質問されるというシーンが盛り込まれていた。また本作のチームは先日、国家保釈基金に寄付することで抗議活動をしている人たちのサポートを表明。ミネアポリスでジョージ・フロイドさんが警官によって亡くなった事件をきっかけに、10万ドルの寄付を行っていた。
同作のその他のメインキャストは、主人公ジェイク役でアンディ・サムバーグ(『俺たちポップスター』)、エイミー・サンティアゴ役でメリッサ・フメーロ(『ゴシップガール』)、ロサ・ディアズ刑事役でステファニー・ベアトリス(『モダン・ファミリー』)、チャールズ・ボイル刑事役でジョー・ロー・トゥルリオ (『easy イージー』)、ホルト刑事役でアンドレ・ブラウアー(『ホミサイド/殺人捜査課』)、スカリー刑事役でジョエル・マッキノン・ミラー(『アメリカン・ホラー・ストーリー:精神科病棟』)、ヒッチコック刑事役でダーク・ブロッカー(『クリミナル・マインド FBI行動分析課』)らがいる。
『ブルックリン・ナイン-ナイン』シリーズは、2018年5月に米FOXにてシーズン5で打ち切られたが、その翌日にはNBCにより救出され、シーズン6の製作が決定したという経緯があるが、その後の成績は良くシーズン8まで製作が決定している。果たしてどのようなシーズン8になるのか、非常に気になるところだ。(海外ドラマNAVI)
Photo:『ブルックリン・ナイン-ナイン』© 2015 Fox Broadcasting Co. CR: Scott Schafer/FOX