スティーヴン・キングの息子ジョー・ヒルによる小説「NOS4A2-ノスフェラトゥ-」を、米AMCがドラマ化した超常現象ホラードラマ『ノスフェラトゥ』。本国ではシーズン2の放送が終了したところだったが、シーズン3には進まず、そのまま終わりを迎えることが明らかとなった。米TV Lineなどが報じている。
本作の主人公は、美術学校への進学を志望している女子高生のヴィク・マックイーン。失くしたものを追跡できる能力を持っていることを悟った彼女が、子どもをさらって魂を吸い取る不死身のチャーリー・マンクスという男の存在を知り、誘拐された子どもたちを救い出そうとする...というストーリー。
8月31日(月)、製作総指揮を務めるジェイミー・オブライエン(『フィアー・ザ・ウォーキング・デッド』)は自身のTwitterにコメントした。「みなさん。AMCから知らされましたが、『ノスフェラトゥ』のシーズン3は製作されません。驚きです。ですが、ジョー・ヒルの素晴らしい小説をもとに、少なくとも2シーズン製作できたことに感謝しております。奇妙で素晴らしい作品を2シーズンにかけて作った驚異的なチームのメンバー全員におめでとうと言いたいです。今年、リトル・ローディに戻ってきたみんなに会えなくなるのは寂しいですが、一緒に作り上げたものをとても誇りに思っています」
続けて、「ジョー・ヒル、あなたの寛大さ、想像力、サポート、そしてヴィクとチャーリー、マギー、ビング、リンダ、クリス、ルー、タバサ、ウェイン、ミリー、みんな欠点があって複雑で美しいキャラクターたちをTVで生み出すことに信頼してくれ感謝します。そして、毎週作品を見てくださり、さらに私たちと一緒にツイートしてくれた人たちみなさんに心の底から感謝します。みなさんのおかげで、日曜の夜が毎週とても楽しかったです。またいつの日が、みなさんと同じように過ごせることを祈っています。xoxoxo」
また、AMC側も声明を発表。「クリスマスランドは永遠ですが、本作は終わりを告げます。インスピレーションを与えてくれて恐ろしくもあり、そしていつの時代でも愛されるシリーズを製作してくれたジェイミー・オブライエン、ジョー・ヒル、そしてキャストとスタッフの全員に感謝しております。そして、ずっとついてきてくれたファンに感謝しています」
AMCでは今年の6月から8月にかけて全10話構成となるシーズン2が放送され、平均37万8000人の視聴者と0.10のデモレーティング(生放送と同時の後追い視聴)を記録。そのうち半分が、BBCアメリカでの再放送によるものだった。
主人公ヴィック役を『ミス・フィッシャーの殺人ミステリー』のアシュリー・カミングスが演じ、マンクス役をリブート版映画『スター・トレック』シリーズのスポック役で知られ、『HEROES/ヒーローズ』などに出演したザカリー・クイントが演じている。その他、エボン・モス=バクラック(『Marvel パニッシャー』)、ヴァージニア・クール(『ビッグ・リトル・ライズ』)が出演。
残念ながら、打ち切りとなった『ノスフェラトゥ』だが、以前オブライエンはジョー・ヒルが織り成す伝承的なホラー・ストーリーは拡大の余地があると語り、スピンオフの可能性に言及していた。
『ノスフェラトゥ』は、日本ではシーズン1がAmazon Prime Videoにて配信中。(海外ドラマNAVI)
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『ノスフェラトゥ』 (c)AMC