DCヒーローや『SATC』『ゲーム・オブ・スローンズ』キャストも...2020年に亡くなった24人【前編】

2020年ももうすぐ終わりですが、今年も多くの人が旅立ってしまいましたね...。天寿を全うしたと思われる人とのお別れも寂しいものですが、新型コロナウイルス(COVID-19)などによって急死した場合はショックもひとしおでした。ドラマ界で活躍した人を中心に、ぜひ今一度取り上げたい人たちを前後半の2回に分けてご紹介。まずは2020年前半(1月~6月)に亡くなった12人。

カーク・ダグラス

2月5日に103歳で永眠したのはスター俳優のカーク。『チャンピオン』『悪人と美女』『炎の人ゴッホ』で3度アカデミー賞主演男優賞にノミネートされたほか、『OK牧場の決斗』『スパルタカス』『パリは燃えているか』といった名作に出演。また、プロデューサー業を兼ねるようになった俳優のはしりであり、自身の出演作も含めて30本の作品で製作を担いました。

リン・コーエン

『SEX AND THE CITY』のドラマシリーズ&映画シリーズでミランダの家政婦マグダを演じたリンは2月14日に86歳で逝去。死因は明かされていません。『SATC』以外には、『LAW & ORDER ロー&オーダー』で12話にわたりエリザベス・マイズナー判事を演じたほか、ウディ・アレン監督の映画『マンハッタン殺人ミステリー』やスティーヴン・スピルバーグ監督の映画『ミュンヘン』に出演しました。

マックス・フォン・シドー

20201230-00000006-dramanavi-1-00-view.jpg

3月8日に90歳で死去したのは、『エクソシスト』のメリン神父役で知られるマックス。母国スウェーデンの名匠イングマール・ベルイマンと『第七の封印』『野いちご』などの作品で組んだ後、1965年の映画『偉大な生涯の物語』で主人公イエス・キリストを演じハリウッドに進出。『ペレ』と『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』でアカデミー賞候補となったほか、『ゲーム・オブ・スローンズ』では3話のみの出演にもかかわらず三つ目の鴉役として強烈な印象を残し、エミー賞にノミネートされました。

マーク・ブラム

全世界で猛威を振るう新型コロナウイルスの初期の犠牲者となってしまったのがマーク。3月26日、新型コロナウイルス感染による合併症でニューヨークにて69年間の生涯に幕を下ろしました。『YOU ―君がすべて―』の主人公の育ての親である書店長のムーニー役や、『モーツァルト・ イン・ザ・ジャングル』のユニオン・ボブ役でおなじみ。キャリア初期の1985年には映画『マドンナのスーザンを探して』でマドンナと共演していたため、彼女も訃報を受けてコメントしていました。

アダム・シュレッシンジャー

マークと同じく新型コロナウイルスにより命を落としたアダム。ロックバンドのファウンテインズ・オブ・ウェインのメンバーで、数多くの作品に楽曲を提供しているシンガーソングライターでもあった彼は、1週間以上入院した末の4月1日に52歳で息を引き取りました。グラミー賞とエミー賞を受賞し、アカデミー賞とトニー賞でノミネートされた才能の持ち主。ミュージカルコメディドラマ『クレイジー・エックス・ガールフレンド』でもオリジナル楽曲を担当していました。『ウォーキング・デッド』のシェーン役で知られるジョン・バーンサルは実はアダムと親戚だそうで、追悼のメッセージを送っています。

ローガン・ウィリアムズ

DCスーパーヒーロードラマ『THE FLASH/フラッシュ』で計8話にわたり主人公バリー・アレンの少年時代を演じたローガン・ウィリアムズは、4月2日、16歳の若さで急逝。1週間後に17回目の誕生日を迎えるはずでした。死因は不明。『THE FLASH』キャストもその死を惜しんだ彼は同時期に『SUPERNATURAL スーパーナチュラル』や『見えない訪問者 ~ザ・ウィスパーズ~』にもゲスト出演していました。

シャーリー・ダグラス

カナダ人女優のシャーリーが肺炎の合併症により亡くなったのは、86回目の誕生日を迎えた3日後の4月5日。その死を伝えたのは、息子のキーファー・サザーランド(『24 -TWENTY FOUR-』)でした。主な出演作は、スタンリー・キューブリック監督の映画『ロリータ』やデヴィッド・クローネンバーグ監督の映画『戦慄の絆』、1990年代の犯罪ドラマ『ハット・スクワッド』、2006年のミニシリーズ『9.11への道』。1997年には舞台『ガラスの動物園』でキーファーと親子共演を果たしていました。

ブライアン・デネヒー

20201230-00000003-dramanavi-1-00-view.jpg

『ランボー』でのティーズル保安官役や『ロミオ&ジュリエット』のロミオの父親役で知られたブライアンは、4月15日に地元コネティカット州で家族に見守られながら永遠の眠りにつきました(享年81)。キャリア初期から参加してきたドラマ界では近年、『ハップとレナード ~危険な2人~』シーズン2で保安官役としてレギュラーを務めたり、『ブラックリスト』でリズの祖父ドミニク・"ドム"・ウィルキンソン役で度々顔を出していました。物語のキーパーソンであるドム役はその後、ロン・レインズ(『パーソン・オブ・インタレスト』)が引き継いでいます

イルファン・カーン

ボリウッドスターのイルファンは、結腸感染のためムンバイの病院のICU(集中治療室)に入った翌日の4月29日、53歳で旅立ちました。2018年に神経内分泌腫瘍と診断され、ロンドンの病院でおよそ1年にわたり治療を受けていたそうです。『スラムドッグ$ミリオネア』『その名にちなんで』といった母国インドを舞台にした映画や『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』『ジュラシック・ワールド』のようなハリウッド大作映画に出演。『イン・トリートメント』シーズン3に出演したほか、日本・オランダ・カナダ合作のTVドラマ『東京裁判』ではインドのパル判事を演じました。

サム・ロイド

2000年代の医療コメディ『scrubs ~恋のお騒がせ病棟』で弁護士テッドを演じたサムは4月30日、56歳でこの世を去りました。2019年初めに手術不能な脳腫瘍とガンだと診断され、腫瘍は最終的に肺、顎、肝臓、そして脊椎へ転移していたそうです。そのほかには『デスパレートな妻たち』『ザ・ホワイトハウス』『となりのサインフェルド』などの人気ドラマにもゲスト出演。ちなみに叔父は『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズのドク役で知られるクリストファー・ロイド。

イアン・ホルム

20201230-00000004-dramanavi-1-00-view.jpg

6月19日に88歳で亡くなったのは、『エイリアン』のアッシュ役や『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのビルボ・バギンズ役で知られるイアン。『炎のランナー』でオスカー候補にもなっていた名優は、晩年に患っていたパーキンソン病に関連した病気により、病院で安らかに息を引き取ったそうです。100を超える出演作の多くは映画作品ですが、『床下の小さな住人たち』のようなTVのミニシリーズにもコンスタントに参加していました。

ジョエル・シューマカー監督

20201230-00000005-dramanavi-1-00-view.jpg

『セント・エルモス・ファイアー』『依頼人』『タイガーランド』『ヴェロニカ・ゲリン』『オペラ座の怪人』といった様々なジャンルの作品を秀作に仕上げる職人として知られたシューマカー監督は6月22日に80歳で死去。ここ1年、ガンによる闘病生活を送っていたと言われています。もともと映画界に入った当初は衣装デザイナーでしたが、脚本家を経て1981年に監督デビュー。晩年は人気ドラマ『ハウス・オブ・カード 野望の階段』でもメガホンを取りました。『依頼人』の子役ブラッド・レンフロの家庭環境を気にかけるなど非常に思いやりのある人物として知られ、訃報の際には数多くの人がその死を惜しんでいます。

ジェームズ・ボンドとボンドガールとマーベルヒーロー、『Glee』のスターも...2020年に亡くなった24人【後編】はこちら!

Photo:

マックス・フォン・シドー(『ゲーム・オブ・スローンズ』)
© 2016 Home Box Office, Inc. All rights reserved. HBO® and related service marks are the property of Home Box Office, Inc. Distributed by Warner Bros. Entertainment Inc.
ブライアン・デネヒー(『ブラックリスト』)
© 2017 Sony Pictures Television Inc. and Open 4 Business Productions LLC. All Rights Reserved.
イアン・ホルム
© Pauline French/FAMOUS
ジョエル・シューマカー監督
© AVTA/FAMOUS