『ザ・クラウン』のレフト・バンク・ピクチャーズ社と『ハンニバル』シリーズのスティーヴ・ライトフット(製作総指揮・脚本)が仕掛けるNetflixオリジナルドラマ『瞳の奥に』。英国作家セーラ・ピンボローのベストセラー小説を実写化した本作は衝撃的な結末を迎えることで話題となっているが、TV化にあたり、実は別のエンディングも検討されていたという。米Washington Postが伝えた。
シングルマザーのルイーズ(シモーナ・ブラウン)は、上司である精神科医のデヴィッド(トム・ベイトマン)と関係を持つ。ところが彼の妻アデル(イヴ・ヒューソン)と親しくなった途端、ルイーズの人生は一転。複雑に絡み合う様々な秘密に巻き込まれていく―。
本記事は当シリーズのエンディングのネタバレを含むのでご注意ください!
本作は、嫉妬、恨み、二重生活をテーマにしたサイコスリラーと見せかけ、実は幽体離脱という超常現象を軸にした全く別の性質を持っていたことが物語の後半で明かされる。当初、私たちがアデル&デヴィッド&ルイーズの三角関係だと思っていたものは、実際には幽体離脱で体を交換しアデルになりきっていた彼女の元リハビリ仲間ロブ(ロバート・アラマヨ)とルイーズとデヴィッドの物語だったのだ。
シリーズの最後、ルイーズが幽体離脱したすきにアデルが彼女の中に入り込んだように思われたが、実は何年も前からアデルの中にはロブが入っていたことが判明。最終的に、デヴィッドはルイーズと一緒になるがその中にいるのはアデルの人生を乗っ取ったロブだった...という衝撃の結末を迎えた。
しかし、原作のピンボローによれば、当初本作の映像化権を望んでいたあるTV局は、幸せな結末を望んでいたという。「彼らはルイーズが生き残ることを望んでいたと思います。それは理解しています。でも、実現しませんでした」
結果的に、ピンボローは原作をより忠実に描きたいと申し出たレフト・バンク・ピクチャーズ社に権利を売却することを決断したという。
Netflixで配信が始まるや否や話題を呼んだ本作の結末は様々なメディアに取り上げられ、賛否両論飛び交ったが、ピンボローはエンディングに不満を持っている人に対して「(ただショックを与えたいだけのエンディングと批判した人たちには)シリーズの中に手掛かりがあるから、もう一度見直して欲しいです。すべてそこにありますから。実際には違いますが、クライムスリラーと期待されてもそれは気にしません。ただ、結末がショックを与えるためだけに付け加えられたと思われると、"いいえ、ずっと計画していたことです"と返したいですね」と訴えた。
最後まで見た人も、ちりばめられていた"ヒント"をもう一度見返したい『瞳の奥に』はNetflixにて配信中。(海外ドラマNAVI)
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Netflixオリジナルシリーズ『瞳の奥に』は独占配信中。