『ブリジャートン家』ほかNetflix時代物ドラマの製作チーム、華やかさの裏に隠されたこだわりを語る

『ブリジャートン家』や『ザ・クラウン』、『クイーンズ・ギャンビット』といったNetflixによる時代物ドラマの製作チームが、衣装や舞台セットなどへのこだわりについて語った。米Varietyが伝えている。

『ブリジャートン家』と『ザ・クラウン』、『クイーンズ・ギャンビット』で編集・製作、衣装とヘア&メイクアップを担当したスタッフが集結し、自分たちのこだわりや舞台裏秘話などを語り合った。

『ブリジャートン家』からは衣装デザイナーのエレン・マイロニックと、ヘアメイクアップ・デザイナーのマーク・ピルチャーが参加。劇中に登場するシャーロット王妃がアフリカ系だったと知ったピルチャーは、当時の肖像画を甦らせるのではなく、ドレッドヘアや黒人特有の髪質など彼女のアフリカ系の血筋を取り入れたいと思い、結果的にドラマで目にできるシャーロット像になったと話す。

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また、マイロニックは帽子のボンネットばかりが目立つ衣装を避け、物語とキャラクターを活かして別の世界を作り上げることを意識したという。そして、豪華でセクシーな要素に現代的な捻りを加え、若いファンや原作小説を知らない視聴者にもアピールするデザインを心掛けたと語った。

チェスの世界を描く『クイーンズ・ギャンビット』で衣装デザイナーを務めたガブリエル・ビンダーは、主人公ベスの衣装にチェス盤のデザインを織り込んだと明かし、60年代にはチェスと密接に関係するデザインが数多くあったという。

さらに、英国王室を描く『ザ・クラウン』でVFXを監修したベン・ターナーは、20世紀半ばのバッキンガム宮殿を再現する難しさについて語り、「正面や中心に宮殿をフィーチャーするのではなく、背景に溶け込むようにさせることが大切だった」とコメント。

また、編集を手掛けたヤン・マイルズは、チャールズ皇太子とダイアナ妃の"おとぎ話"的な結婚式のシーンについて、カンタベリー大主教であるロバート・ランシーの声をフィーチャーし、「私は偶然にも彼の声を発見した。その声は素晴らしかった。彼が語った結婚式後のモノローグが存在し、彼の声を使うことは運命づけられていたと思います。私は彼の声を最後のモンタージュに挿入しました」と述べた。

ストーリーだけでなく、その豪華な衣装や舞台セットも見逃せない『ブリジャートン家』はシーズン4まで更新されており、若かりしシャーロット王妃を主人公にしたスピンオフ版の製作も決定している。『ザ・クラウン』はシーズン6がファイナルとなり、シーズン5はNetflixで2022年に配信予定。(海外ドラマNAVI)

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Netflix『ブリジャートン家』『ザ・クラウン』『クイーンズ・ギャンビット』