【インタビュー】『ステージド』デヴィッド・テナント&マイケル・シーンの妻たちが明かす撮影秘話

『グッド・オーメンズ』のデヴィッド・テナントとマイケル・シーンがコロナ禍で完全リモート収録に挑戦した英BBC製作のコメディドラマ『ステージド 俺たちの舞台、ステイホーム!』。「スターチャンネルEX -DRAMA & CLASSICS-」にて配信中の本作には、デヴィッドとマイケルの実生活の妻であるジョージア・テナントとアナ・ランドバーグも出演している。

本作の舞台はロックダウンに見舞われたロンドン。物語はオンラインチャットの画面で進行し、コロナ禍に負けじと繰り広げる役者たちの悲喜こもごもの奮闘をリアル&コミカルに描く。

4人揃ってのシーンでは話が弾み、普段の彼らを見ているかのような気分になることができるが、ロックダウン中に自宅での撮影となったことに関し、妻である二人はどう思っていたのだろうか? The Guardianが行ったインタビューをお届けしよう。

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――自宅での撮影となった『ステージド』への出演は大きな決断でしたか?

ジョージア・テナント:私たちはカップルとしてずっと私生活を明かしてこなかったから、普段だったら"YES"とは言わない作品ね。突然、自分たちの家だけじゃなくて、今までプライベートにしてきた関係の部分が放送されるんだもの。でも、そうしないといけないものね。正反対のほうに行ってしまおう。一気に蹴りをつけちゃおうってね。

アナ・ランドバーグ:家の中を移動しないってことをマイケルがすぐに決めたの。映っているのは、キッチンにある暖炉だけ。

ジョージア:うちには5人の子どもがいるから、まずはどの部屋が空いているかしらってことだった。

アナ:でも、本当の私たちじゃないのよ。ドキュメンタリーではないから。

ジョージア:一部の人はそうだと思っているけど。

――視聴者が本当だと思っている"ニセの部分"とは?

ジョージア:私のことを本当に小説家だと思っているようね。劇中で本を書いているから。どこで買えるの?って聞かれる。宣伝はしちゃったから、本当に一冊書くべきかもしれないわね。

アナ:みんな、うちの近所のお年寄りのことを心配しているみたい。彼女は実在しないんだけど、スーパーマーケットでマイケルに"彼女は大丈夫?"って聞いてくる人がいたわ。

――マイケルとデヴィッドが『ステージド』では誰の名前がはじめにくるかで揉めていましたよね。あれは実際にあったのですか?

アナ:『グッド・オーメンズ』では、マイケルの名前がアメリカ向けではじめにきていて、イギリス向けではデヴィッドの名前が先だったの。あのシーンはそこからきているのね。

――『ステージド』以前からお二人は知り合いだったのですか?

ジョージア:お互いのことはほとんど知らなかった。一緒に仕事をしたことで、友情を築くことができたわ。

アナ:一度だけ、20分くらい会ったことがあった。当時は二人とも妊娠中で、1カ月違いだったの。だから、話したことといえばそのことだけね。

――撮影前に掃除はしましたか?

アナ:一部の場所だけを比較的キレイにしていたわ。

ジョージア:もともとキレイ好きな人間だけど、Instagramに出てくるような完璧な人生を送っているウザい人にはなりたくなかった。だから、おかしいんだけどちょっとだけ汚くする必要があったわ。うしろにおもちゃを置いたりね。鼻持ちならないような人たちみたいになりたくなかったんだけど、本質的には私もそういう人間よね。

――子どもやペットが映ってしまうことはありましたか?

アナ:シーズン1では、ライラはまだバウンサーに乗せていられる年齢だったんだけど、今は無理ね。どこにでも行っちゃう。シーズン2で私とマイケルが一緒のシーンが少ないのはどちらかが子守をしているからなの。

ジョージア:うちの子たちは、これっぽっちも興味がないの。私たちには完全に無関心。一回だけ、5歳のドリスがiPadを取るのに映ったことがあったけど、私たちが何をしてるかなんて、ちらりとも見ないの。

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――ロックダウンはどうでしたか?

アナ:こんなこと言うのは気が引けるけど、私たちにとっては良かったわ。幸運にも庭のある大きな家にいることができたから。マイケルと知り合ってから、同じ場所に居続けたのははじめてだった。娘にフォーカスすることができた。6カ月以上、成長を見守れたことは素晴らしかったわ。子どものおかげで日々のルーティーンを保つこともできたから。

ジョージア:私たちも同じね。一緒に長い時間過ごすことはなかったから、一生に一度の機会だった。デヴィッドのキャリアがダメになって、ずっと家に居座るまではね。その一方で、侘しさもあったけれど。ロンドンでは、悲惨な日々もあったわね。すべてが静かなのに、外ではサイレンの音が行ったり来たりしていて。ひどいことが起きているっていうことを思い出させるの。だから、"今は素晴らしい"から"今までで一番最悪なこと"っていう考えの中にいたわね。

――ホームスクールもしていましたしね。

ジョージア:あれは、本当に今までの人生で一番最悪だったわ。

――シーズン1では、マイケルのリサイクルが定番ギャグになっていましたよね。実生活でもお酒は増えたんですか?

アナ:そうでもないわ。妊娠中とライラが生まれたあとは、控えていたから。夕食の時にワインをグラス一杯飲む程度ね。

ジョージア:えぇ、そうね。劇中ではよく赤ワインを手にしてたけど、撮影中に飲むための言い訳にしてたの。"このシーンで私のキャラクターは赤ワインとケーキが必要"ってね。飲み始める時間はちょっと早かったけど...。"ホームスクールも終わって4時だけど、そうね"っていう感じで、週末に減らせばいいから。

――カメラの前で笑わずにいるのに苦労しましたか?

アナ:えぇ。特にデヴィッドとマイケルが即興をはじめる4人一緒のシーンではね。

ジョージア:酔っぱらっていたから、記憶にないわ。

アナ:4人一緒のシーンは、夜に撮影することが多かったの。子どもたちの世話が終わっているからね。そうすると、お酒が入っていることがほとんどで、とても楽しかった。

――シーズン2はどうなりますか?

ジョージア:みんな中ぶらりんなの。全てが平常に戻ると思ったら、3歩下がらなきゃいけない。その過程を皆、別々の方法で対処しているって言ったほうがいいかな。

アナ:シーズン1では、皆同じ状況だった。でも、シーズン2では違う状況にいるし、心境的にも違った場所にいるの。

ジョージア:ハリウッドからお誘いがくるけど、そう単純にはいかないわね。

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『ステージド 俺たちの舞台、ステイホーム!』と続編『ステージド2 俺たちの舞台、アメリカ上陸!?』は「スターチャンネルEX -DRAMA & CLASSICS-」にて配信中。

Photo:

『ステージド 俺たちの舞台、ステイホーム!』© Staged Films Limited MMXX