『グレイズ・アナトミー』生みの親が語る、多くの女性に与えた影響と8回書いた最終回

大ヒットメディカルドラマ『グレイズ・アナトミー』(以下『グレアナ』)の生みの親が、本作のような大ヒット作の影響と幕閉じの方法について語った。米Varietyが報じている。

本作のクリエイターであるションダ・ライムズは、人々への影響力について以下のように語った。「『グレアナ』に影響されて医者になった女性の数は、私にとって素晴らしいことです。あの番組のおかげで心肺蘇生法を学んだとか、心臓発作が起きていることがわかったとか、そういう話をしてくれる人の数は私にとって魔法のようなものなのです」

しかし、彼女は現実的な視点での影響についてもこのように話した。「残念なことに、有色人種の俳優が増えたということだけがこの作品の生み出した伝説になるかもしれません。それはテレビ業界にとって恥ずかしいことなのです」

だが、ここまで長寿番組になったことにも驚いており、「今、大学に通っている19歳の子どもがいますが、その子が赤ちゃんの時この脚本を書き、今でも放送されているのです」と話した。

シーズン14で、ライムズは脚本家の一人だったクリスタ・ヴァーノフにショーランナーのポジションを譲り、自身は作品から去っていった。その際、「ヴァーノフは、番組のオリジナル脚本家でもあります。私は『グレアナ』がもう彼女の番組であり、彼女の創造的なビジョンであることを強く望んでいます」と述べていた。

では本作の結末はどうのようになるのだろうか? ライムズ自身はこう話す。「フィナーレの内容ですが、私は多分8回くらい書きました。"これが最後のセリフだ"とか"最後の行動だ"と。でもその書いたもの全てが作中で既に起こってしまっていたのです。だから、もう書くのを諦めました」

だが『グレアナ』がいつ終わるのかは、自分が決めることだと話す。「番組がいつ終わるかを決めるのは私です。そうです。みんなに怒られても、その責任は私にあります」と、ヴィーノフに譲った本作の最後にどれだけ口を出せるかはわからないとしたものの、笑顔で語った。「3年前、つまりヴァーノフに引き継ぐ前にこの質問をされたら"はい、どうやって終わるか正確に言えます"と答えていたでしょうね。でも、実際に人に引き継ぐと、また違ったものになるのです。だから、まだ今はどうなるのかわかりません」

今では、Netflixでの作品製作に集中しているライムズは、『ブリジャートン家』で旋風を巻き起こし、2022年2月にはリミテッドシリーズ『令嬢アンナの真実』が配信予定。「『グレアナ』は私の最初のテレビ番組でした。20年前に私が作ったものが今も存在しているなんて、私自身にとっても刺激的なことなのです!」

『グレイズ・アナトミー』シーズン18は米ABCで放送中。日本ではNetflixやDisney+ (ディズニープラス)で配信中。(海外ドラマNAVI)

Disney+ (ディズニープラス)

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『グレイズ・アナトミー』シーズン17(C) ABC Studios