異色のMarvelダーク・コメディ『ヒットモンキー』出演の尾崎英二郎よりコメントが到着!

ハリウッドで活躍する尾崎英二郎(『硫黄島からの手紙』『オルタード・カーボン』)が、マーベル・スタジオが手掛ける新しいアニメーションシリーズ『Hit-Monkey(原題)』に出演することが明らかとなり、本人よりコメントが届いた。

史上最強の殺し屋『ヒットモンキー』は、知る人ぞ知るマーベルの異色のダーク・コメディの一つ。原作コミックの中では、デッドプールやスパイダーマンたちともバトルを繰り広げるキャラクターで、ジェームズ・ガンが『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』よりも前に実写映画化に興味を抱いていたことでも知られているカルト的な存在。

今回のアニメ版では、殺し屋のニホンザルのオリジン・ストーリーを土台に、『アラフォー女子のベイビー・プラン』や『クレイジー・パーティー』で知られるジョシュ・ゴードンとウィル・スペックの二人が脚色し、アダルト向けの壮絶なバイオレンスと切れ味鋭いジョークの応酬を絶妙なバランスで編み込んだ作品に仕上がっている。

ゴードンとスペックは2010年の原作出版の際に『ヒットモンキー』に注目し、マーベル・テレビジョンとマーベル・スタジオの双方に作品化の構想を提案し続け、ついにアニメ版の実現に至った。

主な出演キャストはジェイソン・サダイキス(『テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく』)、フレッド・タタショア(『スター・トレック:ローワー・デッキ』)、オリヴィア・マン(『X-MEN:アポカリプス』)、ジョージ・タケイ(『スター・トレック』シリーズ)、ノビ・ナカニシ(『ティーン・ウルフ』)ら。

出演の経緯

そんな注目作で役を勝ち取った尾崎にとって、マーベル作品に出演するのは『エージェント・オブ・シールド』に続く2度目。複数の役柄でオーディションを受けた尾崎は自分で収録した音声テープを一次選考のために提出。ここから2役で選考に残り、監督二人とキャスティング・ディレクターが立ち会う最終審査に臨んだ。オーディションは有名無名を問わず、数多くのアジア系アメリカ人や日本人俳優らが受け、尾崎はシーズンの序盤に登場する2役、両方での抜擢となった。

一つは、アニメ版オリジナル・キャラクターの「若手刑事のヒロシ」役(第1話)、もう一つは、原作コミックにも登場する悪役「カトウ将軍」役(第2話、第3話)。30歳と50歳代の幅の声を演じ分けた。さらに収録期間中に行われた追加オーディションにより、いくつかの異なる端役の声も合わせて担当している。

声の収録は、ディズニーアニメーションのように先にセリフを録音し、演じた声に合わせてアニメを作画していくプレスコ方式。俳優たちの自由な演技と、監督からの細やかな演出が、完成したアニメの隅々に投影されている。

尾崎英二郎のコメント

今回の作品は、日本国内ですべてのドラマが展開します。ハリウッドの多様化の波の後押しもあり、主要キャストは主演のジェイソン・サダイキスとフレッド・タタショア以外は、ほぼアジア系の男優と女優が演じています。米国発のドラマですから、英語ネイティヴの俳優たちとのバランスが果たしてとれるか?という壁が常にあり"声"だけの表現の勝負で、そこに日本人俳優として初回エピソードから食い込むことができた意義は大きいと思っています。第2話のように、マーベルの世界の中の"ヴィラン"を演じることも目標の一つでした。

「マーベル・テレビジョン」が、マーベル・スタジオに統合された後、守秘義務の厳しさもあって制作体制の行方をキャストの僕らも知ることができない時期が続きました。作品が完成まで漕ぎ着けられるのか、非常にやきもきしましたが、新体制下でも十分なサポートを受けながら制作は進んだそうです。

実写ドラマ『エージェント・オブ・シールド』(2014年)、そして今回のアニメ、二つシリーズに出演が叶ったことも誇りですし、今回はアニメーションならではの創造性と、舞台である日本の風景や文化の美の再現度が驚くほど見事で、日本の視聴者の皆さんにも喜んでいただけると確信しています。複数の役柄の声の演技も、多くの方に楽しんでいただけたら嬉しいです。ここからも良い作品に関わっていけるよう頑張っていきます。

『Hit-Monkey(原題)』は米Huluにて配信中。日本での放送・配信は今のところ未定。

Photo:

尾崎英二郎、『Hit-Monkey(原題)』公式Twitterより