大胆不敵な令嬢探偵が1920年代メルボルンの闇を切り裂く！『探偵ミス・フィッシャー〜華麗なる事件簿〜』

2021年12月3日 2022年4月13日 ※本ページにはアフィリエイト広告が含まれます

オーストラリア発のミステリードラマ『探偵ミス・フィッシャー～華麗なる事件簿～』が、12月18日（土）よりLaLa TVにてTV初放送。ミステリー好きならぜひチェックしてほしいこのドラマの魅力をご紹介する。

物語の舞台となるのは第一次世界大戦終了から数年後、1920年代のオーストラリア・メルボルン。活気を取り戻しつつあるこの街に、上流階級の出身であるフライニー・フィッシャーが帰ってくるところから物語は始まる。彼女が帰郷したのは、幼い頃に最愛の妹ジェニーを誘拐し殺害した犯人フォイルの出獄を阻むため。本作は、そんな彼女が探偵として故郷で次々と起こる事件に挑むミステリーシリーズだ。

1 オーストラリア発！女性探偵が主人公の本格ミステリー
2 魅力的な主人公フライニー・フィッシャー
3 型破りなフライニーと生真面目なジャック警部補の関係＆個性的なキャラクターたち
4 1920年代のオーストラリアを再現するセット＆衣装
5 『探偵ミス・フィッシャー～華麗なる事件簿～』放送情報

オーストラリア発！女性探偵が主人公の本格ミステリー

重厚感のある雰囲気やシリアスな人間模様と、その空気を一変させるコミカルな会話劇を織りなして物語は進んでいく。各話冒頭から緻密に伏線が散りばめられ、さまざまな容疑者が浮かび上がる推理ドラマの定番のような展開を進みながら、最後は「犯人はお前だったのか！」という予想外の結末。ベストセラー小説家と刑事がコンビを組む『キャッスル　～ミステリー作家は事件がお好き』や、第二次世界大戦中の暗号学校を舞台にした『暗号探偵クラブ～女たちの殺人捜査』のように、刑事ではない主人公の視点で描かれるミステリードラマのおもしろさを味わうことができる。

また、事件の捜査が進む中で、メルボルンの上流社会や貧困層の闇も浮き彫りになり、戦後間もなく、中絶や同性愛、異人種間の結婚に厳しかったという当時の時代背景もリアルに描き出されている。

本格的なミステリードラマとしての魅力が高く評価され、2015年にはオーストラリア映画テレビ芸術アカデミー賞（AACTA）でベストテレビドラマシリーズ賞にノミネート。映画、TVドラマ、ビデオゲームなどに関する情報を集めたオンラインデータベースIMDbでは、8.3という高評価を得ている。

魅力的な主人公フライニー・フィッシャー

本作の魅力は、なんと言っても主人公のフライニー・フィッシャーにある。上流階級の出身でありながら、好奇心旺盛でクール。聡明で洞察力も優れており、警察が気づかない視点から事件の捜査を進展させていく。また、危険を顧みずに飛び込む大胆さもあり、警察の目を盗んで事件現場に侵入することもしばしば。警察に目をつけられる存在でありながら、毎度のこと許されてしまうチャーミングさも持ち合わせている。一方で、妹の事件で負った癒えぬ傷が、1話完結の事件簿に並行して描かれるこのドラマの縦軸。日頃、後先考えずに行動するフライニーにとって、決して忘れることのできない辛い思い出がドラマの進展とともに呼び起こされていく。

この魅力的な主人公フライニーを演じるのは、オーストラリア国立演劇学校を卒業して以来、オーストラリアで最も尊敬され、高く評価されている俳優の一人、エシー・デイヴィス。その活躍は国内に留まらず、大ヒットTVシリーズ『ゲーム・オブ・スローンズ』や、SFアクション映画『マトリックス』シリーズなど世界的な作品への出演が続いている。また、長年にわたり演劇でも高い評価を受け、ナショナル・シアターによる「欲望という名の電車」のステラ役で、権威あるローレンス・オリヴィエ賞を受賞。2004年には「Jumpers（原題）」でトニー賞にノミネートされた。

型破りなフライニーと生真面目なジャック警部補の関係＆個性的なキャラクターたち

フライニーが何かと頼りにするのが、地元警察のジャック・ロビンソン警部補（ネイサン・ペイジ）。生真面目で正義感の強い優秀な捜査責任者で、上流家庭令嬢のフライニーにも厳しい態度を崩さない。しかし、フライニーの鋭い観察力・推理力には一目置くようになり、互いに事件解決への情熱を共有していく中で、徐々に呼吸を合わせていくようになる。

フライニーをいつも側で支えているのがメイドのドロシー"ドット"・ウィリアムズ（アシュリー・カミングス）。裁縫が得意で、紅茶を美味しく淹れるのはもちろんのこと、情報収集や潜入捜査もやってのける完璧なアシスタントだ。

ドットと、ジャック警部補の部下であるヒュー・コリンズ巡査（ヒューゴ・ジョンストン＝バート）の、つい見守りたくなってしまう初々しい恋模様も本作の見どころの一つ。

他にも、フライニーの友人で型破りなエリザベス・"マック"・マクミラン医師（タミー・マッキントッシュ）、フライニーの捜査をサポートするタクシー運転手のバート（トラビス・マクマホン）＆セス（アンソニー・シャープ）など、個性豊かなキャラクターたちが物語を盛り上げている。

1920年代のオーストラリアを再現するセット＆衣装

1920年代のオーストラリアを再現するセットや衣装、車、ジャズミュージックがドラマを演出。特に、マック医師のスーツスタイルや、ドットのメイドスタイル、同じ服を二度まとうことはない、フライニーのゴージャスかつクラシカルなスタイルなど衣装への評価は高く、2014年にはAACTA賞でコスチュームデザイン賞を受賞している。