『FBI:特別捜査班』スピンオフ、『FBI:Most Wanted~指名手配特捜班~』を徹底解説!

犯罪捜査ドラマ『FBI:特別捜査班』のスピンオフで、重要指名手配リストに名を連ねる凶悪な逃亡犯を追う捜査官たちの活躍を描く『FBI:Most Wanted~指名手配特捜班~』。本家との関係性など徹底解説。

FBIの最重要指名手配リストに載った凶悪な逃亡犯を追う、"追跡のエキスパート集団"の活躍を描く『FBI:Most Wanted~指名手配特捜班~』は、迅速な逮捕が必要とされる指名手配犯の追跡という職務上、物語がよりスピーディに展開され、一話完結タイプの見やすさと、手に汗握るスリリングな緊張感を併せ持った中毒性の高いシリーズになっている。現実に実在するFBIの最重要指名手配リストから着想を得ているだけに、精鋭チームの活躍も一層リアリティが増しているのもポイントだ。

この精鋭チームを率いるリーダーのジェス ・ラクロイ捜査官を演じるのは、『NIP/TUCK ハリウッド整形外科医』や映画『ファンタスティック・フォー』シリーズなどで知られるジュリアン・マクマホン。

20211207-00000010-dramanavi-1-00-view.jpg

スマートでセクシーな印象が強かった彼だが、本作ではベテラン捜査官としてどんな状況にも動じず、冷静に逃亡犯の心理を巧みに読み解く、頼もしきリーダー像を体現。一方、私生活では軍人の妻をアフガニスタンで亡くし、義理の両親と同居しながら一人娘を育てる家庭的な一面も見せる。仕事では有能なエージェント、私生活では愛情深いファミリーマンという、まさに理想的なキャラクターを一層渋みが増した魅力を持って演じ、ドラマをリードしている。

さらに、映画『トワイライト』シリーズのケラン・ラッツ、『アメリカン・アウトロー』のナサニエル・アルカン、『エメラルドシティ』のロキシー・スターンバーグ、そして『クジラの島の少女』で当時史上最年少となるアカデミー賞主演女優賞にノミネートされ、『ゲーム・オブ・スローンズ』にも出演していたケイシャ・キャッスル=ヒューズがチームメンバーを好演。本家はバディものの印象が強いが、本作では精鋭たちの絶妙なチームワークが見どころになっている。

20211207-00000011-dramanavi-1-00-view.jpg

製作を手掛けるのは、『LAW & ORDER』シリーズや『シカゴ』シリーズなど数多くのヒット作を生み出したディック・ウルフ。『LAW & ORDER』シリーズではNYPDやNY検事局などニューヨークの"法と秩序"をテーマに、『シカゴ』シリーズでは消防局や警察、病院に迫るなど、これまでは"土地"をフックにしてフランチャイズを展開させてきた彼が、今回はFBIという組織そのものに着目。組織犯罪を中心とした『FBI:特別捜査班』や指名手配犯を追う本作など、専門性の高いチームを多角的に描いていくことで、この巨大組織の実像を浮かび上がらせている。ドラマとして高いエンターテイメント性を保ちながら、いかにしてFBIという組織のリアルに迫ることができるのかが、このシリーズのひとつのテーマだ。

20211207-00000012-dramanavi-1-00-view.jpg

本国では、すでにスピンオフ第二弾となる『FBI:International(原題)』もスタートするなど、世界観が着実に広がっている『FBI』シリーズ。本作でもシーズン1の第9話で、本家シーズン2の第18話とのクロスオーバーエピソードが展開されている。社会派ドラマの一面も持つディック・ウルフが手掛ける作品だけに、本作でもトランプ政権下で悪化した移民問題など、現在のアメリカ社会が抱える問題に鋭く切り込んでいる点も見逃せない。

『FBI:Most Wanted~指名手配特捜班~』商品情報

12月8日(水)より
DVDレンタル開始 Vol.1-7
DVD-BOX 10,780円(税込)
発売・販売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント

(海外ドラマNAVI)

Photo:

『FBI:Most Wanted~指名手配特捜班~』© 2021 Universal Television, LLC and CBS Studios Inc. All Rights Reserved. CBS and related logos are trademarks of CBS Broadcasting Inc. All Rights Reserved.