20世紀初頭の英国を舞台に、貴族とその使用人たちの人間模様を描いて大ヒットしたドラマ『ダウントン・アビー』と、米HBOの新作ドラマ『The Gilded Age(原題)』の二作が、クロスオーバーする可能性があることがわかった。米Deadlineが報じている。
両作のクリエイターであるジュリアン・フェロウズは、歴史ドラマ『The Gilded Age』のプレミア放送を1月24日(月)に控え、視聴者に『ダウントン・アビー』とのクロスオーバーに関して、「これだけは学びました。"絶対にない"とは言わない、ということを」と含みを持たせて話している。
このクロスオーバーが可能な理由は以下のとおり。『ダウントン・アビー』のキャラクターであるグランサム伯爵夫人ことコーラ・クローリー(エリザベス・マクガヴァン)はアメリカのシンシナティで生まれたものの、1914年に当時生きていた叔母がニューヨークにいることを明らかにしている。その叔母の候補として、『The Gilded Age』のシルヴィア・チェンバーランド(ジーン・トリプルホーン)や、バーサ・ラッセル(キャリー・クーン)らが挙げられるのだ。
アメリカ版『ダウントン・アビー』とも言われている『The Gilded Age』の舞台は南北戦争後に経済が急速に発展した1880年代のアメリカ。南部に住む将軍の娘で孤児となった若きマリアン・ブルック(ルイーザ・ジェイコブソン)はペンシルバニアを離れ、ニューヨークに暮らす叔母、アグネス・ヴァン・ラインとエイダ・ブルックの家に身を寄せる。その道中で出会ったペギー・スコットとの友情を育みつつ、マリアンがニューヨークの社交界を上り詰めていくというストーリーだ。ニューヨークの叔母、アグネス役にはクリスティーン・バランスキー(『The Good Fight/ザ・グッド・ファイト』)、エイダ役にはシンシア・ニクソン(『SEX AND THE CITY』)、そしてペギー役にはデネー・ベントン(『UnREAL』)が決定している。
「この新作には(『ダウントン・アビー』とは)まったく異なるエネルギーがあります。『ダウントン』では物事が衰退しているのに対し、こちらでは全く衰退していないのです。この全く新しいキャラクターたちは、世界の富を握っており、素晴らしい人生を送りたいと思っているのです。それが、この作品に注ぎ込まれる上昇志向のエネルギーを生み出していると思うのですが、同時に、当時の社会にも別のタイプのエネルギーを注ぎ込んでいたとも思うのです」とフェロウズは話している。
また、彼が手掛ける『ダウントン・アビー』映画版の続編『Downton Abbey: A New Era』も、イギリスなどでの公開を2022年3月18日(金)に控えている。今後、物語の世界がどのように広がっていくのか、注目しておきたい。(海外ドラマNAVI)
Photo:
HBO Max『The Gilded Age』