大ヒット医療ドラマ『ER 緊急救命室』(以下『ER』)のジョン・カーター役で知られるノア・ワイリーが主演を務め、エミー賞にも輝いた話題の医療ドラマ『ザ・ピット/ピッツバーグ救急医療室』(以下『ザ・ピット』)。シーズン3の製作が順調に進む一方で、本作が『ER』の派生作品(二次的著作物)に当たるかを巡る法廷闘争は、ついに陪審員裁判へと持ち込まれる見通しとなった。
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『ザ・ピット』『ER』ノア・ワイリーが告白!『プライベート・ライアン』を断念せざるを得なかった苦悩の過去
大ヒット医療ドラマ『ER 緊急救命室』のジョン・カーター役で …
『ER』の盗作疑惑で泥沼劇!ノア・ワイリー主演『ザ・ピット』が陪審員裁判へ
本作を手掛ける製作陣および米ワーナー・ブラザース・テレビジョン(以下WBTV)と、故マイケル・クライトンの遺産管理団体が対立していた訴訟において、控訴裁判所は下級審の判断を支持する決定を下した。これにより、現在はスカイダンス傘下にあるWBTVは、ロサンゼルス郡上級裁判所で開かれる陪審員裁判の被告席に立つことが確定した。
控訴裁は33ページにわたる判決文の中で、「WBTVに対する反SLAPP申立て(不当訴訟を早期棄却するための手続き)を棄却した第一審の命令を支持する」と表明。その一方で、「WBTV以外の被告については命令を破棄し、第一審に対し、申立てを認めてそれらの被告への訴えを却下する命令を出すよう指示する」とし、訴訟費用は双方が各自負担すると言い渡した。
主演ノアら製作陣は訴訟から除外、しかし証人出廷の可能性も
今回の判決により、訴訟の直接の対象として法廷に残るのはWBTVのみとなり、主演のノアをはじめ、製作総指揮を務めるジョン・ウェルズやR・スコット・ゲミルは被告リストから除外された。ただし、実際に公判が始まれば、ノアやジョンらが重要な証人として証言台に立つ可能性は極めて高い。
マイケルの未亡人シェリー・クライトンが率いる財団との間では、証拠開示手続きが本格化する。和解が成立しなければ、早ければ来年夏にも陪審員裁判が開始される見込みだ。しかし、当事者間に渦巻く強い不信感と遺恨の深さを考慮すると、現時点で示談や和解が成立する可能性は極めて低い。
事の発端は、シェリーが『ザ・ピット』の配信前である2024年8月に起こした契約違反の提訴だった。「ジュラシック・パーク」の著者であり『ER』の原作者でもあるマイケルの遺産管理側は、「全15シーズンに及んだ『ER』のリブート交渉が決裂した後、ジョンやWBTVらが舞台をピッツバーグに移して無断で企画を立ち上げた」と主張。提訴当時、被告側はこの動きを交渉決裂を逆恨みした、不当な金目当ての訴訟として一蹴していた。
表現の自由か契約違反か?双方が譲らぬ全面対決
ノアが再び救急医役を演じる『ザ・ピット』は、救急医療現場をリアルタイムで追う革新的な構成が高く評価され、2025年初頭の米HBO Max配信直後から記録的な大ヒットを記録した。
第一審のウェンディ・チャン判事がWBTV側の訴え却下(反SLAPP)申立てを退けたことを受け、製作陣側の弁護団は2025年10月の控訴趣意書で真っ向から反論。「『ザ・ピット』が『ER』を模倣・流用して作られたという証拠は一切なく、『ER』の派生作品であることを示す客観的事実もない」と強く主張していた。
2026年9月の口頭弁論でも、WBTV側の代理人テッド・ボウトラス弁護士は、シェリーが完成した作品を見る前に提訴した点を指摘。「彼女は本作が1994年の契約条項に違反しているかどうかすら把握していなかった。創作表現と言論の自由を脅かすこの手の訴訟は、迅速に却下されるべきだ」と訴えた。しかし控訴裁は、少なくともWBTVに対する法的責任の追及を継続することを認めた。
今回の決定に対し、WBTVおよび製作陣側からのコメントは得られていないが、シェリーは「控訴裁判所の決定を大変喜ばしく思う。証拠開示手続きを進め、作家やクリエイター、そしてその遺族の権利に関わる重大な事案が陪審員の前で審理されることを心待ちにしている」と声明を発表した。
法廷での激しい攻防が続くなか、『ザ・ピット』シーズン3は2027年1月の米配信に向けて順調に進行している。
『ザ・ピット/ピッツバーグ救急医療室』シーズン1~2はHuluとPrime Video有料チャンネル「HBO Max」にて配信中。(海外ドラマNAVI)



