今週カンヌで開催された国際番組見本市「MIPCOM」で大きな注目を集めたのが、『クリミナル・マインド』のスペンサー・リード役で一躍トップスターとなったマシュー・グレイ・ギュブラー主演の新作ドラマ『Einstein(原題)』だ。本作で製作総指揮も兼任するマシューが、キャラクターへのアプローチや、タイトルバックのアニメーション制作、劇中に登場する自身のイラストなど、クリエイターとしての多才さを発揮した舞台裏について語った。
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タイトルアニメーション制作から編集まで――1日19時間の熱量
『Einstein(原題)は、ドイツの人気シリーズ『アインシュタイン ~天才科学者の殺人捜査~』を翻案したドラマ。
マシューが演じるルイス・アインシュタインは、かの有名な物理学者アルベルト・アインシュタインのひ孫という設定だ。天才的な頭脳を受け継ぎながらも野心とは無縁の生活を送り、終身雇用教授として快適な日々を楽しんでいたルイス。しかし、ある警察トラブルをきっかけに、その類まれな頭脳を使って難解な事件の捜査に協力させられることになる。企画・脚本を担当するのは『名探偵モンク』のアンディ・ブレックマンとランディ・ジスク。
――本作では製作総指揮も務めていますが、カメラの裏の一人として参加したことでアプローチはどう変わりましたか?
マシュー:タイトルバックのデザインとアニメーションは僕が手掛けたんだ。劇中で事件の謎を解く手がかりとして出てくるイラストも、僕が描いたものがたくさん使われているよ。
現場の素晴らしいスタッフたちと事前にしっかり話し合い、全員が同じ方向を向いて撮影に臨める環境を整えられたのも貴重な経験だった。撮影が終わるとそのまま編集室に直行していたから、当時は1日19時間も働いていたよ。
――怒涛のスケジュールですね。睡眠時間は削られたのでは?
マシュー:でも、それがルイスという役を演じる上では好都合だったんだ。彼は車の後部座席で目覚めるような呑気なキャラクターだから、睡眠不足のボーッとした感じが役にうまくハマったんだ。
――「エキセントリックな天才」という典型的なイメージに対して、ルイスを演じる上でどのような意識を持ちましたか?
マシュー:ルイスの本質であり、僕が最も惹かれたのは「周りに喜びを届けること」を目的生きている点だ。シーズン初めは陰のある相棒のテリに笑顔を取り戻させたり、大学での講義を通じて学生を楽しませたりね。
――『クリミナル・マインド』で長年演じたスペンサー・リードとの違いは意識していますか?
マシュー:リードもルイスも頭脳明晰なキャラクターだけど、僕から見ればまったく共通点がない。例えるなら、リードが「松の木」でルイスは「ヤシの木」。風を受けたときのなびき方が全然違うんだ。
実生活の僕はまったくスマートじゃないから、賢い役ばかりオファーされるのが一番のジョークだけどね(笑)リードは非常に慎重で几帳面、常に重圧を背負っていた。でもルイスは正反対。どんな時も自然体で、常に人生を楽しんでいるんだ。『クリミナル・マインド』に参加した15年間は最高の時間だったし、一秒一秒が宝物だよ。ただ、リードという役はシリアスで重たい世界観の中で光を差す存在だったから、演じる上での難しさもあった。
遺体恐怖症の天才が織りなす明るいミステリー
――新作『Einstein』のトーンはどのように表現できますか?
マシュー:このドラマの素晴らしさは、コミカルで楽しい世界観の中でルイスが周りに喜びをもたらすところにある。彼は遺体を見るのが大の苦手なんだけど、それが作品に軽快さを生んでいて、グロテスクな描写も少ない。謎解き自体も軽やかで、僕がこれまでやってきた作品とはまるで陰と陽のように対極にある。演じていて本当に居心地が良いよ。
――全米ストライキによる延期やヒロインキャストの変更など、制作決定までには紆余曲折がありましたね。
マシュー:アンディがCBSにこの企画を持ち込んだのは8年も前なんだ。現ネットワークトップのエミー・ライゼンバックが当時の企画を覚えていて、就任後に復活させた。アンディ自身、書いたことすら忘れていたらしいけど(笑)もしもっと早く動いていたら、僕は『クリミナル・マインド』の撮影中で参加できなかったから、まさに運命的なタイミングだったよ。
――撮影開始後、相棒のテリ役を演じるメリッサ・フメロとの相性はいかがですか?
マシュー:コメディにおいて最も難しいのは、ツッコミ役(ストレートマン)を務めることだ。メリッサは作品の土台となるその役割を、誰も真似できない巧みなニュアンスと才能で完璧にこなしているよ。
――脚本のアンディ・ブレックマンとの仕事はいかがでしたか?
マシュー:僕は流れに身を任せるタイプなんだけど、その波がアンディのもとへ運んでくれたことに心から感謝している。昔から『名探偵モンク』の大ファンだったから、オファーを受けた時は本当に光栄だった。正直、また俳優業をやるべきか迷っていた時期でもあったからね。
アンディはコメディの天才だよ。『サタデー・ナイト・ライブ』初期の伝説的なコントを数多く手掛けていて、僕も子どもの頃に暗記するほど観て育った。そんな彼と一緒に作品づくりができるなんて夢のようだ。彼は笑いのセンスだけでなく、人間の本質を描き出す才能もずば抜けているんだ。
――番組の準備期間中、脚本家チームとはどのように関わっていましたか?
マシュー:ライターズルームにも参加させてもらったよ。アンディの作業スタイルは最高なんだ。オフィスには大きなボードがあって、事件のアイデアが書かれた付箋の横に、その3倍くらいの大きさでコメディシーンのアイデアが敷き詰められている。あの空間にいるだけでワクワクしたよ。
ドラマ『Einstein(原題)』の日本での配信・放送情報は現時点で未定。オリジナル版『アインシュタイン ~天才科学者の殺人捜査~』全3シーズンは、Amazon Prime Video(アマゾンプライム)、Huluで配信中。(海外ドラマNAVI)
Matthew Gray Gubler discusses playing Lewis Einstein, designing the CBS series’ title sequence and coming back to TV. https://t.co/cxNoZjplOx
— Deadline (@DEADLINE) October 14, 2026






