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モーツァルト並みに天才!『アマデウス』小野田龍之介&山寺宏一インタビュー

2026年4月17日 ※本ページにはアフィリエイト広告が含まれます

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小野田龍之介&山寺宏一

著名な作曲家ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの不可解な死をテーマに、数々の賞に輝いたピーター・シェイファーの戯曲を現代の感性で大胆に再構築したドラマシリーズ『アマデウス』が、U-NEXTにて4月17日(金)より独占配信。アカデミー賞で作品賞などの主要部門を含む8冠を達成した映画版も合わせて配信中だ。

アマデウス

活気あふれる18世紀のウィーンに辿り着いた25歳のアマデウスは、敬虔な宮廷作曲家のアントニオ・サリエリと出会う。保守的な宮廷から懐疑的に見られながらも、才能を花開かせるアマデウス。その圧倒的な「神からの贈り物」を目の当たりにしたサリエリは、自らの才能、名誉、そして神に対する信仰を脅かす若きライバルを陥れることを誓うのだが…。

日本語吹替版を担当するのは、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト役にミュージカルの第一線で活躍する小野田龍之介、アントニオ・サリエリ役に日本を代表する声優の山寺宏一。今回、ダブル主演と言える二人を直撃! 漫才のような掛け合いも見せるほど息の合った彼らに、モーツァルトとサリエリの複雑な関係性や声優業の苦労、クラシックの魅力などについて語ってもらった。

小野田龍之介&山寺宏一

山寺宏一・小野田龍之介
ドラマ版『アマデウス』日本語吹替版キャストに小野田龍之介&山寺宏一が決定

U-NEXT(ユーネクスト)にて、数々の賞に輝くピーター・シ …

時代を経ても感動や興奮、没入感は変わらない

――今回のドラマ版、とても興味深く拝見しました。『アマデウス』といえば、もともとアカデミー賞を多数受賞した映画版や舞台版がありますが、お二人はそちらをご覧になったことはありますか?

山寺:僕はもちろん映画版は観ています。舞台版は拝見していないんですけども、映画は大好きで、字幕も吹替も観たと思います。トム・ハルス(モーツァルト)役をずっと仲良くしている大先輩の三ツ矢(雄二)さんが担当されていましたよね。

ただ、僕はやっぱりサリエリが凄いなと思って。オスカーも受賞しましたよね、F・マーレイ・エイブラハムさん。サリエリの嫉妬がとても印象的で、後で調べると史実とは少し違う部分もあるようですが、それでも強く心に残っています。だから最初に(自分が担当するのが)サリエリ役と聞いた時は“やった!”と思いました。

小野田:僕も過去に映画版を拝見しています。モーツァルトを扱った作品は結構たくさんあって、事実と違うことが描かれていることも多いんですけど、それぐらい非常にミステリアスな、閉ざされた空間の中で生きた人々だったんだなと感じます。

だからこそたとえ事実と違っていても、ありそうだと思えるし、どんな奇想天外な出来事が起きても驚かないくらい、この時代と登場人物には「破天荒」という言葉がぴったりだと思います。

映画版も今回のドラマも、時代を経ても感動や興奮、没入感が変わらないのは凄いことだと思います。改めてモーツァルトの世界観に圧倒されました。

アマデウス

――本作で描かれるモーツァルトとサリエリは、ともに宮廷作曲家としてライバルでありながらも、音楽への情熱や上に仕える立場の苦しさも含めて共感し合う同志のような関係でもあったと思います。だからこそ、二人の間には緊張と緩和、友情のようなものもあれば裏切りもあり、その関係性が非常に魅力的ですよね。そうした二人の関係性をどう受け取りましたか?

小野田:(隣の山寺に向かって)最終話まで、緊張感のオンパレードでしたよね。

山寺:そうだよね。あと、モーツァルトはサリエリのことをどう思っていたのか、というのは興味深いですよね。サリエリは表で味方のように振る舞いながら、裏ではいろいろ画策している…。

小野田:そしてモーツァルトはそれに乗っているようでいて、相手を信用しきってはいない。自由奔放なモーツァルトなら本来離れそうなのに離れない。とても奇妙な力関係の背景には、モーツァルトがサリエリに多少なりとも魅力を感じていたのでしょうし、「自分を救ってくれるかもしれない」という期待があったのだと思います。

山寺:最後の最後にはサリエリの画策に気付いている部分もあったろうけども、それまでは信用していたから。

小野田:反発はもちろん何度もありましたけど、心からは離れていないというか。

山寺:サリエリもそれを理解した上で行動している。そんな構造が、この作品の核だと思います。

アマデウス

また、サリエリはモーツァルトの才能が神に選ばれたものだということが理解できる。しかし、自分自身はその器ではない。その中途半端な位置にいることに苦しみます。これは非常につらいことですよね。何も分からなければ楽なのに、自分より優れていると分かってしまうからこそ苦しい。その感覚は、演じながらとても共感できました。

以前『CROSS ROAD〜悪魔のヴァイオリニスト パガニーニ〜』という作品(朗読劇&ミュージカル)に携わったことがあって、その主人公は「悪魔と契約したヴァイオリニスト」と言われるパガニーニなんです。彼は、自分が天才ではないことに気付くくらいの才能を与えられたとして神に憤り、悪魔と契約することになります。それと同じで、気付かなければ良かったのに…と思います。

小野田:(気付かなければ)どれだけ楽だったろうと。

山寺:本当に、自分はそこに到達することができないということに苦しみますから。分かるなぁと思いながら演じていました。

小野田龍之介&山寺宏一

サリエリ並みに周りを嫉妬させる初仕事

――小野田さんは今回が初めての声のお仕事でしたが、いかがでしたか?

小野田:完全に魅了されました。尊さも感じましたし。収録は一人で行ったんですが、もともとあるものに命を吹き込むという作業は本当に特別で、イマジネーションも広がりましたし、映像の美しさと俳優の生き様の主張がはっきりしていたので分かりやすく、乗っかりやすかったです。

僕自身がミュージカルを中心にやってきて、この世界観には馴染みがあったので、自由奔放なモーツァルトのようにあまり難しく考えず、感じたまま演じようと思いました。

小野田龍之介

ディレクターの方からのアドバイスや簡単なトレーニングが非常に役立ちました。日本語吹き替えでは元の演技よりテンションを少し上げないと埋もれてしまうなど、独特の難しさもありましたね。最初は戸惑いましたが、コツを掴んでからはスムーズにできるようになりました。収録はかなり早くて、一話2時間ほどで終わりました。

山寺:それは天才ですね。一話分の収録に丸一日かかってもおかしくないのに、本当に凄いです。ほかの声優がサリエリ並みに嫉妬しますよ。

小野田:それは怖いです(笑)

山寺:もちろんミュージカルなどで培ったものによってそういう世界観を誰よりも分かっていたとはいえ、普通はそんなに早くできないはずなんです。演技するだけでなく、元の映像に合わせなくてはならないので、普段やっていない人は慣れるまで難しいものですから。それなのに一話2時間であれだけのものができたとは…凄いです。

小野田:(インタビュアーに向かって)ここ、絶対使ってくださいね(笑)

山寺:本当に恐ろしいです。一話5時間、6時間くらいかなと思ってたんですけど。

小野田:(収録は)夜の7時から9時までって決まってました。

山寺:(感嘆した様子で)凄いねえ…。相当練習したっていうこと?

小野田:もちろん。何度も観て練習しました。

山寺:どのくらい観たの? …って俺が質問しちゃってるね。

小野田:(笑)

小野田龍之介&山寺宏一

山寺:声優って練習をほかの人とやらないから、ほかの人がどのくらいやるのかが分からないんだよ。あまり練習をしない人、すごく練習する人がいると思うから。例えば、俺は声優業界では器用だとか言われる方だけど、何度も細かく巻き戻したりして、ものすごく練習してるからであって。

小野田:まさに僕もそういう感じでした。

山寺:そうじゃないと困るよ(笑) 40年やってても、もっと時間かかってるから。

小野田:(笑) 結構台本が細かくて、息を吸うタイミングだとかの指示がたくさん書かれていたのは大変でした。俳優がどこで息継ぎしているのかをなかなかうまくキャッチできなくて、何度も巻き戻して確認しましたね。

山寺:普通なら「やってらんない!」ってなってもおかしくないけど。

小野田:いやいや、何回か心が折れかけましたよ(笑)

山寺:それでも収録は2時間で終わったんだから、本当にビックリしてます。早く終わったということは出来が良かったわけですから。

小野田:物語的に急展開が多い作品なので、役柄が(状況的に)追われているのと、僕たちが仕事に追われているのとがちょうどマッチしたのかもしれないです。とにかく役柄に、言葉にのめり込んで、というのが役の雰囲気に合ってうまく作用したのかな、と少し思いますね。

アマデウス

――モーツァルトは作曲家としてもちろん有名ですが、人となりが知られているわけではないので、本作で描かれる彼の姿に驚きましたか? 小野田さんが特に印象に残ったシーン、もしくは人柄の部分などがあったら教えてください。

小野田:僕は普段ミュージカルを中心にやっていて、その中にはモーツァルトを扱った作品もあるんです。おかげで、モーツァルトという人物は自由奔放で大胆だけど、それゆえにどんどん孤独に陥って死んでしまう存在というイメージが自分の中にもともとあったので、(本作のモーツァルトに対して)大きな驚きはありませんでした。映画版とはまた違う、ドラマならではの描かれ方を楽しみながら演じることができましたね。

展開のスピード感も彼の数奇な運命とリンクしている感じで、モーツァルトの人生がサリエリと出会ったことやコンスタンツェと一緒になったことで劇的に動く様がとても面白かったです。視聴者の方も楽しんでもらえるのではないかと思います。

モーツァルトが光、サリエリは影という構図は正しくない?

アマデウス

――「自分がモーツァルトを殺した」と驚きの告白をしたサリエリは、山寺さんから見て悪人ですか? また、彼に関して共感したり、理解できるところがあったら教えてください。

山寺:まずサリエリは悪人かどうかというと、この物語の中での彼は確かに良くないことをしていますが、そこに至る過程には理解できる部分も多いです。僕自身も嫉妬することはありますし、“なぜ自分ではないのか”と思うこともあります。

サリエリはずっと神に仕えて生きてきたのに選ばれなかったので、モーツァルトに対してはもちろん、神に対してもいろいろ思うところがあって、あそこまでなってしまったんでしょうね。そこは僕にはよく分からない部分ですけど、その時代の彼の生き方を考えると絶望でしかなかったと思います。だからこそ、生き方をそれまでとは180度変えることになるわけで。

相当拗らせていて衝撃的な言動も多い役ですが、演じていてすごく楽しかったです。

小野田:俳優としては演じ甲斐しかないですよね。

山寺:そうなんですよ。ただ、自分と共通した部分があるとは、とてもじゃないけど言えません(笑)

小野田:(笑)

小野田龍之介&山寺宏一

山寺:クラシックに詳しい人は「サリエリは悪い人じゃない」って言いますね。「弟子もたくさんいますし、こんないい曲を残してるんですよ」って。僕は詳しくないんですが、先程話した朗読劇の中にオペラが出てくるから、去年ロンドン旅行した時にロイヤルオペラハウスで観てきました。たまたま、その作品にも出てきた『ファウスト』を上演していたので。あと、この作品に携わるタイミングで、東京でモーツァルトの『フィガロの結婚』を初めて観たんです。

小野田:おお~! 運命だ。

山寺:そんな経験をした直後に収録できたので、めちゃくちゃ嬉しかったですね。サリエリの気持ちがちょっとだけ分かったような気がしました。

小野田:オペラってなかなか触れられないですよね。僕もミュージカルの仕事をしていますけど、芸大生や音大生だったわけじゃないですから。オペラと聞くと敷居が高い気がしますが、だからこそこうしたドラマや映画がその魅力を伝えやすくしているのかもしれません。

山寺:そうだと思う。この作品を観たら、オペラを観たりクラシックを聴きたくなったりするもんね。

小野田:例えば、CMや街中で耳にしたことのある曲が実はモーツァルトのものだったという発見があったりだとか。そういう風に、普段クラシックに馴染みの薄い人も感じ取ってもらえる部分はあると思います。

アマデウス

サリエリが悪人かどうかでいうと、彼に言及する時ってどうしてもモーツァルトとセットなので、自然とモーツァルトが光でサリエリは影という扱いになって、サリエリが悪者にされてしまう気はしますね。

山寺:サリエリの子孫は「悪く描きやがって」とか怒らないんですかね? もちろん、この作品のおかげでサリエリの名前が現代の人にも知られているわけですけど。

高音が特徴の「夜の女王のアリア」を夫婦で歌う

――クラシックの曲やオペラでお二人がお好きなのは? 山寺さんは先程おっしゃっていた『フィガロの結婚』でしょうか?

山寺:『フィガロの結婚』はもちろんいいんですが、そのもとになった『セビリアの理髪師』が好きですね。僕が吹き替えを務めた『ミセス・ダウト』の冒頭で、ロビン・ウィリアムズが『セビリアの理髪師』の「私は町の何でも屋」の一部をアニメ用の声色で歌うんです。「フィーガロ、フィガロ、フィガロ、フィガロ、フィガロ、フィガロ…」という連呼で始まる歌を僕も歌うことになったんですが、資料もネットもなかったので、ロビンが歌う内容を耳で聴いてカタカナで書き起こして対応しました。のちにDVD版の収録時に改めてその部分を練習してから臨んだら、「そこは原音を使うので大丈夫ですよ」って言われて(苦笑) あの歌が好きで、ミュージカルに出た時にアドリブで歌ったこともあるんです。

ただ、本作にも出てきた(『魔笛』の)「夜の女王のアリア」が気に入って、家で夫婦でずっと歌ってますね。奥さんの方がうまいんですよ。黒柳徹子さんもあの曲が歌いたくてオペラ歌手になろうとしたそうですね。「夜の女王のアリア」が今、一番のお気に入りです。

山寺宏一

小野田:あれ、凄いですよ。

山寺:凄いでしょ? もちろん歌えるんだよね?

小野田:(キーが高すぎて)男向きの曲じゃないですよ(笑) 女性は憧れると思います。オペラ歌手に限らず、ミュージカルアクターにとっても花形ですよね。

このドラマではたくさんの名曲が生まれる瞬間を描いているので、全部一回ちゃんと聴いてみてほしいです。今はネットですぐに聴ける時代ですから。

山寺:本当にいい時代だよね。曲が生まれる瞬間でいうと、「アイネクライネナハトムジーク」ができるところも印象的だったな。サリエリが愕然として、モーツァルトを殺さなきゃと思うんだよね。

小野田:ドラマの起承転結が音楽と本当にうまく結び付いていて、面白いですよね。

山寺:全5話じゃなくて延々と続いてほしかった。

小野田:もっと長編にしてほしかったですね。

山寺:作ってほしかった…モーツァルトが生きてたことにしてね。

小野田:(モーツァルトの遺作)「レクイエム」に向かうまで、名曲がたくさん生まれますから、本当に面白かったですね。

アマデウス

――私も第1話を見た後すぐに「アイネクライネナハトムジーク」を検索して聴いちゃいました。

小野田:是非これをみなさんにやってもらいたいです。世の中、街中を歩きながら「夜の女王のアリア」を歌ってる人だらけだったら面白いですよね(笑)

山寺:そうなってほしいなぁ。絶対歌いたくなるもん。子どもの頃にあれ聴いてたら、絶対ボーイソプラノやってたと思う。

小野田龍之介&山寺宏一

――本作をこれからご覧になる方に向けてメッセージをお願いします。

小野田:モーツァルトとサリエリの物語をすでに知っている方もたくさんいらっしゃると 思うんですけど、今回のドラマはここまで壮絶だったのかとか、これほどいろんな人が絡み合っていたのかということを、改めて没入してご覧いただける機会になっていると思います。

モーツァルトが主役ですから、決してミュージカルではないんですが、いろんな音楽が物語をサポートしてくれていて、その融合が面白いです。モーツァルトとサリエリが生きた世界に連れていってくれて、彼らの孤独や葛藤といった様々なものを、今の時代に生きる人もいろいろキャッチしていただけると思います。何度も繰り返し、オペラとともに楽しんでもらえたらなと思います。

山寺:奔放な天才モーツァルトと真面目だけど嫉妬でおかしな方向に行ってしまうサリエリの関係を中心に描かれているんですけど、それ以外にも、例えばモーツァルトとお父さんの確執だとかいったところもなんとも切ないんです。モーツァルトは天才だから全部うまくいった、じゃないんですよね。クラシックとか音楽に興味ない人も心揺さぶられるような、凄い人間ドラマです。近世ヨーロッパの美しさや、その時代だからこその風景も描かれていて、いろんな面で楽しめます。

僕個人としては、こんなに素晴らしい、こんなにやり甲斐のある役にはこの先出会えないんじゃないかなって思ってしまうぐらいの作品なので、ぜひ観てください。本作のリリースに合わせて映画版もU-NEXTで観られるそうですから、両方ご覧いただきたいですね。

アマデウス

ドラマとして新たに生まれ変わった『アマデウス』(全5話)は、U-NEXTにて4月17日(金)独占配信スタート。(海外ドラマNAVI)

Photo:『アマデウス』© 2026 Universal Studios. All Rights Reserved.

  • この記事を書いた人

Rafael

海外ドラマNAVI編集部。英国を中心としたミステリーものが好きで、アーサー・コナン・ドイル、アガサ・クリスティーの小説も愛読。ドラマや映画もその系統を優先しがちで、原作と映像化を比較するのも趣味の一つ。意図したわけではないが好みはマイナーで、愛したものがすぐに死ぬ(番組が終わる、キャラが去る)呪いに日々苦しみ中。

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