Prime Videoの大ヒットシリーズ『私たちの青い夏』の続編映画の撮影が、4月27日からノースカロライナ州ウィルミントンで開始される。作品が世界的な社会現象となった一方で、その舞台裏では若手キャストの出演料を巡る問題が上がっているという。Deadlineが報じている。
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『私たちの青い夏』映画版の進捗をキャストが明かす「脚本すら手元にない」
Amazon Prime Videoの人気ドラマ『私たちの青 …
異例の成功も報酬には反映されず
本作はシーズン3において、全世界で70日間で7,000万人という驚異的な視聴者数を記録。主人公ベリーと幼馴染の兄弟を巡る三角関係は、SNS上で「チーム・コンラッド」「チーム・ジェレマイア」という派閥を生むほどの熱狂を巻き起こした。この成功を受け、物語を完結させる長編映画の製作が発表された。
しかし、関係者の証言によると、主演のローラ・タン、クリストファー・ブライニー、ギャヴィン・カサレーニョらキャスト陣は、この爆発的なヒットに見合う「ボーナス」を映画版で手にすることはないという。
事情通によれば、主要キャストはシーズン3を前に出演料の増額交渉を行っていた。シーズン1開始当初、主演のローラらのギャラは1話あたり3万5,000ドルから4万ドル程度と、新人としては標準的な金額であった。シーズン2での人気上昇に伴い、製作のWiip社およびAmazon MGMスタジオとの再交渉が始まったが、その過程でスタジオ側はある条件を提示したとされる。
複数の情報筋によると、キャスト側はシーズン3の昇給を受ける条件として、続編映画への出演契約をセットで結ぶよう求められたという。一部の俳優はこの抱き合わせ契約に抵抗したものの、最終的には昇給を確保するために「強要された」と感じる形で署名せざるを得なかった。これに対し、スタジオに近い関係者は「俳優陣も合意の上で進められたプロジェクトだ」と反論しており、双方の主張は食い違っている。
映画版の報酬は、シーズン3で合意された「1話あたりの出演料」の3倍分(3話分相当)が支払われる見通し。シーズン3での1話あたりのギャラは約10万ドル前後と推測されているが、世界的なヒット規模を考えれば、これは市場価値を大きく下回ると代理人らは主張している。
業界全体に広がる「若手買い叩き」の懸念
こうした状況は本作に限ったことではない。Netflixの『アウターバンクス』や『愛をこめて、キティより』の若手キャストも同様に、作品が巨大なIP(知的財産)へと成長した後の再交渉で、大幅な昇給ではなく一時的なボーナスのみで抑えられている実態がある。
唯一の例外は『ストレンジャー・シングス 未知の世界』のキャスト陣だが、彼らの場合はカリフォルニア州の「7年ルール(専属契約の期間制限)」や、ウィノナ・ライダーらベテラン俳優の存在が交渉の追い風となった特殊なケースといえる。
映画版の撮影は3カ月に及ぶ予定だが、契約にはプロモーション活動の義務も含まれているとされる。待遇に不満を抱くキャスト陣が、公開時の宣伝活動にどこまで積極的に協力するかは不透明だ。
『私たちの青い夏』全3シーズンは、Prime Videoにて独占配信中。(海外ドラマNAVI)





