米大手映画会社ワーナー・ブラザースは、中国IT大手バイトダンス(TikTokの親会社)が新たに公開したAI動画生成サービスを巡り、自社の人気キャラクターが無断で使用されているとして「露骨な著作権侵害」だと強く非難した。スタジオ側は、同社がユーザーによる模倣コンテンツの制作を事実上助長していると主張している。
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人気キャラが登場する動画をユーザーが作成
ワーナー・ブラザースの法務部門は2月17日(火)、バイトダンスの法務責任者ジョン・ロゴヴィン宛てに書簡を送付した。ロゴヴィンは過去にワーナー・ブラザースの法務顧問を務め、スーパーマンやバットマンの著作権保護に携わっていた人物でもある。
書簡の中で、ワーナー・ブラザース・スタジオの法務担当上級副社長ウェイン・スミスは次のように指摘している。「これらのキャラクターは当社の生命線です。バイトダンスは、あなたが長年守ってきたまさにその知的財産を、いま露骨に侵害しています」
同社はバイトダンスに対し、ワーナー作品のキャラクターをAIの学習に使用することを直ちに中止し、さらなる侵害を防ぐための技術的な「ガードレール(制限措置)」を導入するよう要求した。
Warner Bros. Blasts ByteDance for AI Videos of Superman, Batman and 'Game of Thrones' https://t.co/9xOFg26s3v
— Variety (@Variety) February 18, 2026
バイトダンスは先週、TikTokの親会社として、新たなAI動画生成モデル「Seedance 2.0」を発表。「生成品質が従来版から大幅に向上した」とアピールしたが、公開から数日でSNS上には、有名俳優同士が戦う映像や、人気キャラクターが共演・対決する映画風の動画が溢れた。
投稿された映像には、バットマンとスパイダーマン、スーパーマンとサノスの戦闘シーンのほか、HBO制作ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』の「別エンディング」なども含まれていた。
これを受け、モーション・ピクチャー・アソシエーションやSAG-AFTRAが相次いで同サービスを非難。さらにディズニーやパラマウントも、先週中に使用停止を求める警告書(差し止め通知)を送付した。
バイトダンスは月曜日、「ユーザーによる知的財産や肖像の無断使用を防ぐため、追加の安全対策を講じる」と表明したが、ワーナー・ブラザースはこの対応では不十分だと反論している。
スミスは書簡の中で、「侵害の根本原因はユーザーではない」と強調。「ユーザーは、Seedanceが最初からワーナー・ブラザース・ディスカバリーの著作権キャラクターを組み込んだ状態で提供されているという、バイトダンスが敷いた侵害の土台の上で作業しているに過ぎません。これはバイトダンスによる意図的な設計判断です」と批判した。
書簡では、X(旧Twitter)上に投稿されたSeedance生成動画として、『マトリックス』『ロード・オブ・ザ・リング』『ハリー・ポッター』『リック・アンド・モーティ』、そして『ゲーム・オブ・スローンズ』などのキャラクターが登場する事例も列挙されている。
ワーナー・ブラザースは、バイトダンスが自社キャラクターに関するテキスト入力を制限し始めている点については一定の評価を示しつつも、「これほど迅速かつ容易に導入できるガードレールが、なぜSeedance公開時点で用意されていなかったのかという疑問は残る」と、厳しい姿勢を崩していない。
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