10年ぶりの『ナイト・マネジャー』についてトム・ヒドルストンが語る

ジョン・ル・カレの小説を原作にシリーズ化したクライム・ミステリー『ナイト・マネジャー』のシーズン2リリースが迫る中、ジョナサン・パイン役で主演するトム・ヒドルストンが自身とキャラクターの変化などについて語っている。

「44歳になった今、34歳の時とは明らかに違う」

シーズン2は、2020年に死去したル・カレの作品とは一線を画し、小説の世界を再構築。現在、パインはロンドンで監視部隊を率いるMI6の下級職員、アレックス・グッドウィンとして活動しているという設定だ。しかしある夜、リチャード・ローパーの元傭兵を偶然見かけたことがきっかけで行動を起こしたパインは、新キャラクターとなるコロンビアの実業家、テディ・ドス・サントスと遭遇する。パインは実業家ロクサーナ・ボラニョスの協力を得てコロンビア兵器事業に潜入。現地に到着し、武器とゲリラ軍の訓練をめぐる危険な陰謀に深く巻き込まれていく──。

#TomHiddleston makes a point of introducing himself to each photographer at #TheNightManager season two premiere in London. pic.twitter.com/qHlTxd3W7E

— The Hollywood Reporter (@THR) December 10, 2025

ロンドンで行われたプレミアで米Hollywood Reporterの取材を受けたトムは、「パインに魅了されます」と答え、こう続けている。「彼が強く信じている並外れた勇気と信念、そして腐敗や、この国を支配しようとする者たちに抗う道徳的な明確さが、まさに前シーズンが描いていたテーマです。ローパーもそうでしたよね。ローパーはイギリス人で、最高額の入札者に密かに違法な武器を売っていました。そしてパインは、そのバージョンのイギリスがのさばることを望んでいないのです」

「ル・カレも、そんなイギリスの姿──シニシズムや腐敗に満ちた姿――が栄えることを望んでいないと思います。そしてパインには、並外れた自己犠牲の力とリスクを引き受ける力があり、迷路のような世界で自分を見失わないという決意には本当に驚かされます。僕には仲間が必要です。愛着や人間関係を大切にしているし、自分自身でいられることに本当に満足しています。パインはMI6の現場工作員として、社会の片隅、影の中で生きなければなりません。そして、それは並外れた勇気を必要とするし、すごく刺激を受けますね」

そして、シーズン1から10年経ったことについては、「44歳になった今、サウスバンクを駆け抜けるのは34歳の時とは明らかに違うけど、それでもやり遂げました！」と冗談交じりにコメントした。

テディ・ドス・サントス役でキャストに加わったディエゴ・カルバ（『ミッドナイト・ファミリー～真夜中の救急隊～』）は、「起用される前にシーズン1を観たんですが、もう“絶対出たい”という感じでした。トム・ヒドルストンやオリヴィア・コールマンと共演できるなんて、本当に素晴らしいシリーズです」と述べている。

シーズン2には、アンジェラ・バー役でオリヴィア・コールマン、サンディ・ラングボーン役でアリスター・ペトリ、ローパーの息子ダニエル役でノア・ジュープが続投。ローパー役のヒュー・ローリーは引き続き製作総指揮を務め、デヴィッド・ファーも同職に復帰している。

『ナイト・マネジャー』シーズン2は、英国ではBBC iPlayerおよびBBC Oneで2026年1月1日（木）よりリリースされるが、英国を除く世界240以上の国と地域では2026年1月11日（日）よりAmazon Prime Videoで配信予定。日本での配信日も分かり次第お伝えしていきたい。『ナイト・マネジャー』シーズン1はAmazon Prime Video（アマゾンプライム）で配信中。（海外ドラマNAVI）

参考元：米Hollywood Reporter