数々の映画、ドラマで活躍してきた日系2世のケイリー＝ヒロユキ・タガワが12月4日（木）、アメリカ・カリフォルニア州サンタバーバラで発作に端を発した合併症より亡くなったことが分かった。享年75。米Deadlineが伝えている。
-
実力主義のハリウッド。俳優たちに立ちはだかる「階級のピラミッド」とは!?
どんな世界にも、"人がランク付けされる"という現実がある。 教育であろうが、仕事であろうが、スポーツであろうが、向上を目指す分野にはその進度や評価を示す尺度のシステム（階級）が存在するものだ。 本来、"芸術"と呼ばれるものには、上下や高低の評価があってはいけない気もするが、エンターテインメントビジネスともなれば、歌…
日本が題材に絡んだ作品にも多数出演
1950年に東京で生まれたケイリー＝ヒロユキは、5歳の時に家族とともに渡米。女優だった母親の影響か、学生時代に演技を始め、1980年代から映画やドラマに出演するように。若い頃に剣道や空手を習っていたことが、のちの演技にも生かされることになった。
1987年の映画『ラストエンペラー』の張謙和役で一躍知られるようになり、アーノルド・シュワルツェネッガー主演のコメディ『ツインズ』や『007／消されたライセンス』といった大作や、日本が題材に絡んだ『ライジング・サン』『ヒマラヤ杉に降る雪』『パール・ハーバー』『SAYURI』『HACHI 約束の犬』などの映画に参加。キアヌ・リーヴス主演の『47RONIN』では徳川綱吉を演じた。
キャリア初期からドラマにも多数出演。『冒険野郎マクガイバー』『新スター・トレック』『特捜刑事マイアミ・バイス』『こちらブルームーン探偵社』『新スパイ大作戦』『ベイウォッチ』などの人気ドラマに姿を見せたほか、『刑事ナッシュ・ブリッジス』でのA・J・シマムラ役、『リベンジ』でエミリーに武術を教えた恩師サトシ・タケダ役、『高い城の男』での通商大臣・田上信輔役などで深い印象を残している。
特に、計30話にわたって演じた田川役には思い入れが強かったようだ。ケイリー＝ヒロユキは「このキャラクターにとても共感しました。東京で生まれ、戦後10年あまりでアメリカに来たことを含めて、私自身の人生経験の多くが彼と重なるからです。私も戦争が残したもの――良いことも悪いことも醜いことも含めて、違うということ――を理解し、その中で育ってきましたから」と生前語っていた。
最期は家族に見守られながら旅立ったというケイリー＝ヒロユキの冥福を祈りたい。（海外ドラマNAVI）
（※注意：このコラムの文中のキャラクターの名称や、監督名・俳優名・女優名などは、原語または米語の発音に近いカタカナ表記で書かせて頂いています） 10月5日よりシーズン3が配信スタートしたAmazonオリジナルドラマ『高い城の男』。フィリップ・K・ディックの同名小説を原作とした本作は、「もし、第二次世界大戦でナチスドイツ… 大好きな海外ドラマにお馴染みの日本人俳優が登場すると、嬉しくなったり思わず応援したくなったりするもの。最近では、大型国際連続ドラマ『THE HEAD』で本格的に海外作品デビューを果たした山下智久や、大人気アクションドラマ『S.W.A.T.』の東京ロケでシェマー・ムーアやジェイ・ハリントンといったレギュラーキャストと共演…
今、鋭い視点で"もう一つの世界"を映し出す『高い城の男』の魅力とは？【前編】
山Pだけじゃない！人気海外ドラマで活躍する日本人俳優6人＋番外編
参考元：米Deadline
