世界中に衝撃と感動を巻き起こす超大作を数多く生み出し、劇場映画にとどまらず多彩なドラマシリーズやアニメーションを次々と世に送り出してきたマーベル。現在、あらゆるジャンルの人気作がDisney+(ディズニープラス)にて配信中。
11月14日は「いい(11)じょうし(=じゅうし=14)」の語呂合わせから“いい上司(リーダー)の日”として一般社団法人・日本リーダーズ学会によって制定されている。MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のヒーローたちは、孤高の活躍を魅せるだけでなく、チームとして強大な敵に立ち向かう場面も数多い。そしてチームの中には、皆をけん引するリーダー的存在や、陰ながら皆を支える存在がある。
そこで、MCUに登場するカリスマ性のあるリーダーや頼れるメンターなど、自分の理想的な上司やリーダー像の参考にもなるかもしれないキャラクターたちを紹介する。
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皆からの人望が集まる王道的リーダー像、キャプテン・アメリカ

Marvel Studios’ AVENGERS: ENDGAME..L to R: Captain America (Chris Evans) in b/g Hulk (Mark Ruffalo, Thor (Chris Hemsworth), Iron Man (Robert Downey Jr.) and Black Panther (Chadwick Boseman)..Photo: Film Frame..©Marvel Studios 2019
キャップことキャプテン・アメリカは、正義感あふれる青年スティーブ・ロジャース(クリス・エヴァンス)が軍の極秘実験によって身体能力を極限まで高められた姿であり、常に人々を救いたいという信念に突き動かされている。その姿は、世界を守るために優先すべきことを考え、率先してチーム内で意見を交わし即座に行動に移すという王道のリーダーと言える。「アベンジャーズ」シリーズにおいては個性豊かなアベンジャーズのメンバーを何とかとりまとめ、戦闘においても抜群のリーダーシップを発揮。
中でもスティーブの最後の戦いとなった『アベンジャーズ/エンドゲーム』の最終局面では、最凶最悪の敵サノス率いる軍勢に対してアベンジャーズのメンバーら多くの味方が集結したシーンで放つ一言、「アベンジャーズ!アッセンブル!」が大勢のファンをしびれさせ、リーダーらしさを見せた。
その後、ヒーローを引退したスティーブの後を引き継いだのはファルコンとして彼を支え続け、アベンジャーズの一員でもあるサム・ウィルソン(アンソニー・マッキー)。『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』では、新たなキャプテン・アメリカとして、周囲と同じ目線に立ちながら共に前へ進んでいくという、スティーブとも異なる等身大のリーダーぶりを発揮。
サムだからこそできる立ち回りを魅せたキャプテン・アメリカの『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』(26 年12月18日劇場公開)での活躍にも期待したい。
アベンジャーズの〈影のリーダー〉でありヒーローたちのメンター、ニック・フューリー

元軍人で、国際平和維持組織 S.H.I.E.L.D.(シールド)の元長官、ニック・フューリー(サミュエル・L・ジャクソン)。アイアンマン、キャプテン・アメリカらをアベンジャーズへと導き、スパイダーマンへのスパルタ気味な保護者としても活躍するなど、“アベンジャーズの影のリーダー”とも呼べる存在。長官時代には、人類の安全を守るべく素早い判断で防衛システムを整えるなど、前線で戦うアベンジャーズたちをバックアップ。
地球を守るという目的のためなら、どこまでも合理的に、時に誰かを欺きながらも突き進む姿には、キャプテン・アメリカやアイアンマンといったヒーローともまた異なる“上司像”を感じ取ることができる。
さらに映画『マーベルズ』では古い友人であるキャプテン・マーベル(ブリー・ラーソン)と共に、モニカ・ランボー(テヨナ・パリス)やミズ・マーベルことカマラ・カーン(イマン・ヴェラーニ)ら若きヒーローの成長を見守る姿も見せ、先達として後進の育成にも力を注ぐなど、まさに上に立つ者の鑑たる存在にもなっている。
超文明国ワカンダの若き王にしてブラックパンサー、ティ・チャラ

アフリカの秘境に存在する超文明国ワカンダ王国の若き王として国民たちを率いながら、高い知能と身体能力を備えた超人的な戦士・ブラックパンサーとしての顔も持つティ・チャラ(チャドウィック・ボーズマン)。彼は王国の危機に直面したことで、世界から身をひそめていたそれまでの国の在り方を改めるという柔軟な考え方を持ち、国を守る新たな国王としてのリーダー像を体現した。
映画『ブラックパンサー』で、先代国王であった父の突然の死によって覚悟を持てないまま王位についてしまうティ・チャラだったが、妹にして天才科学者のシュリ(レティーシャ・ライト)や国王を守る親衛隊の戦士たちなど多くの者の支えもあり、王国の危機に対して自ら先頭に立ち導くことで国民を守り抜くことに成功。国の将来や世界全体の平和を見据え、それまで閉ざしていた国に変化をもたらし世界に歩み寄る姿を見せた。
続く『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』では、ティ・チャラの死によって悲しみに打ちひしがれるシュリら残された者たちが描かれる。彼らに新たな脅威が迫る中、シュリがブラックパンサーの意思を引き継ぐこととなり、壮絶な戦いの末に脅威を退ける。一度は憎しみに飲まれそうになるシュリは、自分たちの復讐に民まで巻き込んではいけないと悟り思いとどまるなど、兄が持っていた偉大な王としての資質を覗かせた。シュリは、『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』への参戦も決定しており、新たなブラックパンサー、新たな王としての活躍に期待が高まる。
【番外編】残虐非道だがその決断に宿るカリスマ性には憧れる?サノス

全宇宙を恐怖に陥れた存在にして最凶最悪の敵、サノス。自身の信念のもと、宇宙の生命の半分を消し去り、宇宙のバランスを“調整”すれば平和が訪れると妄信した。しかしその背景には、自身が生まれ育った星で起きたある悲劇があった。
『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』で、かつての自身の故郷である星でアベンジャーズたちと対峙したサノスは、「(この星も)人口が増え食糧難だった。だから滅びる前に手を打った。」と語る。その“手”とは〈無作為な虐殺〉による人口の削減。様々な問題に苦しむ全宇宙に対しても、サノスはその解決法を適用し現実のものとして実行して見せた。
海外のニュースサイトBusiness InsiderやMovieWebでは、MCUのヴィランの中での1位、さらには世界で最も人気のある悪役(映画作品)の第1位にも選ばれるなど、その人気ぶりを発揮。信念に基づいた理想を掲げ、それを自ら前線に赴き最短ルートでの達成を目指す姿はある意味“カリスマ性”とも取ることができ、その部分にだけは理想のリーダーに求められる資質の一端も含まれているかもしれない。
定番のキャラクターたちが見せる厚い人望や人々を導き率いる資質、カリスマ性が光る中、サムやシュリなどリーダーを引き継ぐ者や、ニュー・アベンジャーズとしての期待が高まる超クセ強な無法者揃いの新チーム、サンダーボルツなど、必ずしもリーダーを必要としない新たなチームの形も生まれ始めている。そんな今後の活躍にも期待が高まるキャラクターたちの中から、あなたの理想とするリーダー像をぜひ探してみてほしい。
(海外ドラマNAVI)

