犯罪捜査ドラマ『クリミナル・マインド FBI行動分析課』は、個性的な捜査官たちが見せる化学反応が魅力のひとつだが、特に人気の高いキャラクター、マシュー・グレイ・ギュブラー演じるスペンサー・リードが活躍する神回4話を紹介しよう。米Screen Rantが選出している。
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『クリミナル・マインド』リード復帰の舞台裏!カムバックを提案したキャストが明かす感動秘話
先週アメリカで放送された『クリミナル・マインド FBI行動分 …
『クリミナル・マインド』リードが活躍する回
シーズン11第11話「エントロピー」
この回は、オーブリー・プラザ(『ホワイト・ロータス/諸事情だらけのリゾートホテル』シーズン2)演じる伝説的な殺し屋キャット・アダムスが初登場し、リードの真価が発揮された神回だ。物理学における“乱雑さや無秩序の度合い”を測る量を意味する「エントロピー」という題名が示す通り、混沌と予測不能な展開を描いた内容で、潜入捜査の失敗からリードが人質となり、キャットとの心理戦が繰り広げられる。
彼女はリードの個人的な情報を探ろうと迫り、FBIが裏で形勢逆転を狙う中、リードはついに彼女の急所である父親の話題に踏み込み、同時に母親の認知症を告白せざるを得なくなる。このやり取りが後の重要な物語の幕開けとなるが、本話だけでも鮮烈に完結した秀逸な一編となっている。
シーズン4第3話「地獄の楽園」
この回は、リードとエミリー・プレンティスが小児性愛的カルトの指導者ベンジャミン・サイラスに囚われることで、通常の殺人事件以上の緊張感を生んだ。サイラスは巧みな話術で信者を操るカリスマ性を持ち、印象的な犯人像として描かれている。
リードが聖書の暗唱で潜入し、プレンティスが拷問を受け、外部からBAUが奮闘するという構図は視聴者を終始ハラハラさせた。最終的に洗脳された少年が爆弾を爆発させ、デレク・モーガンが間一髪で生還する結末は衝撃的でありながら、映画的な迫力を持つエピソードとなっている。
シーズン2第15話「多重人格」
『クリミナル・マインド』の中でも屈指のリード中心となる「多重人格」は、トバイアス・ハンクルに誘拐されたリードの壮絶な体験を描いたエピソード。ハンクルは亡き父や大天使ラファエルの人格を宿す多重人格者で、リードは薬物を強制投与されて依存に苦しむことになる。
さらに、彼が幼少期に身を置いていた虐待的な環境も明かされ、天才キャラとしての表面的な描写を越え、人物像に深い陰影が与えられた。物語はリアルタイムで心を蝕まれていく様子を見せつける残酷さを伴うが、その衝撃こそが作品を特別なものにしている。
シーズン5第16話「母の祈り」
マシューが監督したエピソードは評価が高いが、中でも「母の祈り」は突出している。この回では、ロイスウッド夫妻が子どもを誘拐し、成長や反抗を理由に生きたまま焼却するという戦慄の事件が描かれる。
BAUは3人の子どもを救出するが、救助直前に息子を失った両親が真実を知る場面はシリーズ屈指の衝撃だ。「昨日まで生きていたのか」という父の嘆きは視聴者の心に深く突き刺さる。物語自体の完成度に加え、この結末が本作を最高傑作の一つに押し上げている。
リード役のマシューは、『クリミナル・マインド/FBI vs. 異常犯罪:エボリューション』シーズン3(通算シーズン18)に1話でカムバックし、今後の再登場も期待されている。
『クリミナル・マインド FBI行動分析課』(『クリミナル・マインド/FBI vs. 異常犯罪:エボリューション』)シーズン1~18は、Disney+(ディズニープラス)にて配信中。(海外ドラマNAVI)