トマス・ハリスの小説に登場する食人鬼ハンニバル・レクターを演じた俳優は、これまでに何人かいるが、あのベテラン俳優が「私が最高のハンニバルだ」と名乗りを挙げている。
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アンソニー・ホプキンスは文句のつけようがないが…
ハンニバル役と言えば、映画『羊たちの沈黙』のアンソニー・ホプキンスと、ドラマ『ハンニバル』に主演したマッツ・ミケルセンが最もよく知られている。しかし、映画で同役を初めて演じたのは、『メディア王 ~華麗なる一族~』でおなじみの名優ブライアン・コックスだ。彼は、マイケル・マン監督による1986年の映画『刑事グラハム/凍りついた欲望』でハンニバル役を演じた。
この映画は、ハリスの小説「レッド・ドラゴン」を映画化した作品で、公開当初は賛否両論だった。しかし、『羊たちの沈黙』でアンソニー・ホプキンスがレクター役を演じたことで再評価され、関心が高まった。
ブライアンは、『007: Road to a Million(原題)』シーズン2の特別プレビューイベントで、『刑事グラハム/凍りついた欲望』とハンニバル役を演じた自身の演技を振り返っている。
「素晴らしい映画だ。私は、これまでで最高のハンニバル・レクターを演じたと思っている。なぜなら、内面から演じているからだ。あの妙でバカげたキアンティのシーンなんてやっていないからね。ああいうのは一切やらない」と冗談めかして語った。キアンティのシーンとは、『羊たちの沈黙』でハンニバルが、「犠牲者の肝臓をそら豆と美味しいキアンティと一緒に食べた」と語り、豪快にすすり上げるシーンを指している。
さらにブライアンは、こう続けている。「私はレクターを、自分が思う真の姿として演じている。ホプキンスには神のご加護を。彼は素晴らしい演技をしたし、莫大なギャラを手にし、オスカーまで獲得した。文句のつけようがない。だが同時に、私にとってハンニバル・レクターはもっと内面的な人物だ。外面からではなく、内面から外に向かって動く人物であり、そこが違いだと思う」
ブライアンはアンソニーを「天才俳優」と評し、彼のハンニバル像も「完全に正当なものだ」と認めつつ、「トニー(アンソニー)の演技に疑いの余地はない。だが私の見方は…内側から演じるか、外側から演じるかの違いだ」と述べた。
アンソニーは、『羊たちの沈黙』でアカデミー賞主演男優賞を受賞後、2001年の映画『ハンニバル』と、2002年の『レッド・ドラゴン』の再映画化にもレクターとして出演している。
なお、ドラマ版『ハンニバル』については、ファンとキャストからリブートを望む声が数多く上がっているが、現時点では実現に受けた動きはないようだ。
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