『サンドマン』がシーズン2で終了する理由とは？クリエイターが語る

Netflixオリジナルシリーズ『サンドマン』がシーズン2で終了する理由について、クリエイターのデヴィッド・S・ゴイヤーが明かした。米Varietyが報じている。

当初は4シーズンできると考えていたが…

7月3日（木）より最終章のシーズン2が配信スタートとなる『サンドマン』だが、原作者でクリエイターの一人であるニール・ゲイマンに対して複数の女性が性的暴行を受けたと告発してから数週間後の今年1月末、シーズン2をもって終了することが発表された。

番組終了について共同クリエイターのゴイヤーは、「この結末は2年以上前に計画されていました。ショーランナーのアラン・ハインバーグと私が、Netflixと何度も話し合いました。もちろん原作は大好きですが、そのストーリー展開に関する懸念の一つは、ドリームがあまり登場していないことです。これについてチームで議論した時、みんなが懸念していたのは、“本当に方向転換して、最後にしかドリームが登場しない6エピソードを作るのか？”ということでした」と語った。

ゴイヤーはさらに次のように続けた。「もう一つの懸念点は、原作のコミックは全部で75号あったと思いますが、最初の頃は1号あたり17ページしかないものが多く、当初予想していたよりも早く原作消費が進んでしまったということです。多くの場合、ドラマ一話分を作るために原作の4号分、時には5号分を消化することになりました。そのため、最初に取り掛かった時には、全10話のシーズンが4つできる（全40話）だろうと考えていましたが、実際にはシーズン1は全11話、そして最終章となるシーズン2は全12話になったんです。話し合った結果、シーズン2のボリュームを少し大きくして、最後までやり遂げようということになりました。もし望むなら、スピンオフを作る可能性は常にあります。問題は、もっと続けるか否かということでした。そして結局、私たちは（原作最後の巻となる）『The Wake（原題）』までシーズン2で取り上げようと決めたのです」と語り、ストーリーの展開やボリュームを考慮した結果、2シーズンで終わることになったのだと説明する。

また、ゲイマンに対する告発には次のように言及した。「個人的には、こんなことはまったく想像もしていませんでした。告発が最初に出た時は、シーズン2の撮影終了まであと3週間というところでした。つまり、私たちはすでにかなり作業を進めていた段階で、ゲイマンはシーズン1の時ほど関わっていませんでした」

「もちろん、事態は複雑です。そのような状況で声を上げる女性たちには、多大な敬意を抱いています。本当に懸念すべきことですが、当時Netflixは“私たちはこの作品を2年かけて作ったんだ。これだけの俳優、脚本家、監督が関わっているのに、もし配信しなければ十分な報酬が得られない”と考えていたと思います。だから、私たちはこの作品に語らせようと決めたんです」

『サンドマン』シーズン1はNetflixで独占配信中。シーズン2は、最初の6話が7月3日（木）、続く5話が7月24日（木）、ラスト1話が7月31日（木）にリリースとなる。（海外ドラマNAVI）

参考元：米Variety