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ファンタジードラマの覇権争いに異変?『ホイール・オブ・タイム』打ち切りが示す現在の潮流

2025年6月28日 ※本ページにはアフィリエイト広告が含まれます

Amazon Prime Video(アマプラ)のファンタジー大作ドラマ『ホイール・オブ・タイム』が、シーズン3をもって打ち切られた。本作のキャンセルにより、TV業界におけるファンタジーブームの終焉が示唆されている。米Colliderが報じた。

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『ゲーム・オブ・スローンズ』から続くファンタジー人気

かつてTV業界では、ドラマ史に金字塔を打ち立てた『ゲーム・オブ・スローンズ』の成功を受け、多くの製作スタジオがファンタジー作品に注力し始めた。『ゲーム・オブ・スローンズ』からスピンオフ『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』が誕生し、Prime Videoでは『ホイール・オブ・タイム』『ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪』、Netflixでは『ウィッチャー』『暗黒と神秘の骨』などが製作された。

しかし、どれも『ゲーム・オブ・ザ・スローンズ』が築いた時代精神には及ばず、ジャンル全体が次第に失速。最初にキャンセルされたのは『暗黒と神秘の骨』で、続いて『ホイール・オブ・タイム』が打ち切られ、『ウィッチャー』も更新されたシーズン5で終了予定だ。

残るは『力の指輪』のみで、『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』は今後もシーズンの更新が期待されそうだが、全体的にファンタジー・ドラマブームは終焉を迎えつつあるようだ。現在も続いている番組には、原作小説のファンだけでなく、すでに確立された視聴者層が存在する点が大きい。『ゲーム・オブ・スローンズ』は長年の支持を受け、『力の指輪』も映画シリーズの人気に支えられている。一方、他の作品はストリーミング業界の変化に翻弄され、定着しきれずに消えていっている。

ファンタジー作品は広大な世界観や壮大な戦闘、特殊効果などで製作費が高騰しやすく、『力の指輪』は1話あたり約5,800万ドルという史上最高額クラスの予算が投じられた。一時期は、ストリーミング各社が高額予算のシリーズで差別化を図っていたため、ファンタジーにとって理想的な環境が整っていたが、現在は方針転換が進んでいる。

オリジナル作品で地位を確立した今、各プラットフォームは投資対象をより慎重に選ぶようになり、視聴者に人気があっても、コストに見合わなければ継続は難しくなっている。『ホイール・オブ・タイム』の打ち切り理由もコストが挙げられ、ファンタジードラマシリーズは今、存続のハードルに直面していると言えそうだ。

ファンタジー大作ドラマ『ホイール・オブ・タイム』シーズン1~3は、Amazon Prime Videoにて独占配信中。(海外ドラマNAVI)

参考元:Collider

Photo:Amazon Original作品『ホイール・オブ・タイム』シーズン1 ©Amazon Studios © 2021 Amazon Content Services LLC and Sony Pictures Television Inc.

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海外ドラマNAVI編集部

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