
『ダウントン・アビー』のダン・スティーヴンスと『ゴッドファーザー』のアル・パチーノ共演の新作ホラー映画『The Ritual(原題)』が、初レビューでまさかの低評価を記録し、衝撃を与えている。豪華キャストを擁しながらも、辛辣な批評が相次ぎ、早くも「2025年ワースト」の声も聞こえ始めた本作。一体何が問題だったのか?
伝説的事件の映画化も、評価は悪魔憑き状態?
『The Ritual(原題)』は、1928年に悪魔憑きとされた女性が、恐ろしいエクソシズム(悪魔祓い)を繰り返されたという衝撃の実話を基にしている。
主演は、『ダウントン・アビー』で知られるダン・スティーヴンスと、ハリウッドのレジェンド、アル・パチーノ。二人は、悪魔に憑かれた女性を救うため「互いの違いを乗り越え、困難で危険な一連のエクソシズム」に挑む二人の神父を演じている。
共演には、『ウィンクス・サーガ:宿命』のアビゲイル・コーウェン、『トワイライト』シリーズのアシュリー・グリーン、『ザ・ミドル ~中流家族のフツーの幸せ』のパトリシア・ヒートンなど、豪華な顔ぶれが揃っている。
有名批評サイトで「0%」の衝撃!酷評の嵐
しかし、公開直後のレビューは、その豪華キャストからは想像もつかないほど厳しいものだった。執筆時点で10件のレビューからなるRotten Tomatoesでは、まさかの0%という衝撃的なスコアでデビュー。これは、文字通り「見る価値なし」と宣告されたに等しい。
Next Best Pictureは本作を「存在しうる"ホラーのあるある"を煮詰めた、ほとんど観るに堪えない作品」と酷評。他の批評家たちからも、手厳しいコメントが寄せられている。
批評メディア | コメント |
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Collider | 書くのもつらいが『The Ritual』はアル・パチーノとダン・スティーヴンス両者のキャリアの中でも最悪の映画の一つとして語り継がれるだろう。しかもパチーノのキャリアには『ジャックとジル』も含まれている。 |
Little White Lies | 史実から逸脱しつつも“真実”にこだわるこの作品は、恐怖も、娯楽も、感動も与えることができない。 |
The Guardian | アル・パチーノは、珍しく抑えたトーンの演技で、まるで真剣に取り組んでいないように見える。 |
AV Club | 結局、『The Ritual』は、地に足のついた志を果たせない駄作というよりも、陳腐な恐怖演出すらうまくいかない、ただの悪い憑依映画になってしまっている。 |
Slant Magazine | 数多くの『エクソシスト』もどきと同様、デヴィッド・ミデル監督のこの映画は、ある種特別な“地獄”だ。 |
FandomWire | この中途半端なアプローチこそが『The Ritual』の本質のようだ。突出して悪い点はないが、独自性もほとんど感じられない。 |
これらのコメントからは、本作がホラー映画としての恐怖演出に失敗しているだけでなく、ストーリーテリングや俳優の演技においても問題を抱えていることが浮き彫りになっている。特にアル・パチーノの演技にまで言及されている点は、ファンにとって少なからずショックだろう。
『The Ritual』は現在、イギリスの映画館で公開中で、アメリカでは6月6日にオープンを控えている。この辛辣なレビューの嵐を、果たして覆すことができるのか、注目が集まる。(海外ドラマNAVI)
Photo:Instagramアカウント@liveforfilmsより