『ターミネーター:サラ・コナー クロニクルズ』が打ち切りになった理由

映画『ターミネーター2』の5年後にあたる1999年とタイムスリップ後の2007年を舞台にした米FOXのドラマ『ターミネーター:サラ・コナー クロニクルズ』(以下、『サラ・コナー』)。非常に高いクオリティで批評家、視聴者の両者から大絶賛されたシリーズだが、残念ながらわずか2シーズンで打ち切られた。その理由とは?米Screen Rantが伝えた。

 

『ターミネーター:サラ・コナー クロニクルズ』のあらすじ

カイル・リースとの間に息子を設けたサラ・コナー(レナ・ヘディ『ゲーム・オブ・スローンズ』)は、息子の命を狙うターミネーターを撃破し平和な日常を手に入れた。

ところが、反乱を起こしたスカイネットが次々とターミネーターを送り込んでくるようになってしまう。サラと息子・ジョン(トーマス・デッカー『HEROES/ヒーローズ』)の命を守るため、未来のジョンから送り込まれたのは少女型ターミネーター・キャメロン(サマー・グロー『ALPHAS/アルファズ』)。二人の闘いの日々が、今また始まっていく。

『ターミネーター:サラ・コナー クロニクルズ』が打ち切られた理由

2008年に放送が始まった『サラ・コナー』は批評家から支持され、熱心なファンも多かったが、わずか2シーズン、全31話で幕を下ろした。

その理由は、視聴率が下がったことにある。シーズン1の視聴数は平均1,000万人を超えていたが、シーズン2はその半分の平均500万人程までに落ち込み、FOXの期待を大きく裏切る結果に。

500万人という数字は、現在では必ずしも打ち切りの対象となるものではないが、『サラ・コナー』の終了後に配信サービスが台頭したことでTV番組の視聴数に対する価値観は変化していることを含む必要がある。

加えて、『サラ・コナー』は特殊効果をふんだんに使用しており、各話の制作費は当時の平均コストをはるかに上回るものだったという。これに関しても、現在は特殊効果を使って視覚的に複雑さを演出するSFやホラーは珍しくないが、当時は類をみないものだった。費用対効果の面でも、シリーズを存続させることは難しかったと考えられる。

また3点目の要因として、『サラ・コナー』は米ワーナー・ブラザース・テレビジョンの製作で、FOXは放送権を許諾されていた立場だったことが挙げられる。自社で所有している作品であれば、ホームビデオ(DVDなど)やストリーミングなどで永久的にコンテンツを使うことができるため、シリーズを続けることにも旨みが出るが、FOXにとって『サラ・コナー』はその対象ではなかったのだ。

『ターミネーター:サラ・コナー クロニクルズ』は9月15日(日)より、全2シーズンがPrime Videoで見放題配信スタート。U-NEXTでも配信中。(海外ドラマNAVI)

Photo:(C) 2009 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.
(C) NYSO/FAMOUS