「少女漫画を読むような気分で楽しめる」「超絶おバカなコメディ作品!」海外ドラマNAVI編集部メンバーが7月見た作品4選

海外ドラマ編集部メンバーが最近見て印象的だった作品(海外ドラマ、映画、アニメ、ドキュメンタリー…何でもあり!)を、正直レビューとともにご紹介。

2024年7月は、ラブコメディや歴史改変もの、下ネタ系アニメシリーズなど毛色の異なる4作品がラインナップ。ぜひチェックしてみて。

マイ・レディ・ジェーン

16世紀半ばにイングランド史上初の女王として即位したものの、在位わずか9日間で廃位され、大逆罪で斬首刑に処されたレディー・ジェーン・グレイを主人公にした歴史ドラマ。彼女が廃位されていなければ、処刑されていなければ、という想定で描かれた歴史改変もので、そこに人間以外のものに姿を変えるものたちも存在する世界というファンタジー要素が加わる。

時代設定としても現代のポップソングを頻繁に使う演出でも、メアリー・ステュアートを主人公にした『REIGN/クイーン・メアリー』を彷彿とさせるが、最終的に悲劇となった同作に比べて明るいので見やすい。人と違うものに対する差別問題を取り上げつつ、親や夫の所有物と見なされていた当時の女性の自立もテーマの一つ。

伏線があるような脚本ではないが、「ちびまる子ちゃん」を思い出すナレーション、端々まで目が離せないキャラクター設定もあり、少女漫画を読むような気分で楽しめる。

Amazon Prime Videoで配信中。

編集長ラファエル

英国を中心としたミステリーものが好きで、アーサー・コナン・ドイル、アガサ・クリスティーの小説も愛読。ドラマや映画もその系統を優先しがちで、原作と映像化を比較するのも趣味の一つ。意図したわけではないが好みはマイナーで、愛したものがすぐに死ぬ(番組が終わる、キャラが去る)呪いに日々苦しみ中。

エリック

7月編集部が見た作品『エリック』

ベネディクト・カンバーバッチが主演と製作総指揮を務めるNetflixリミテッドシリーズ。突如失踪した9歳の息子を何としても見つけ出したい父親が、自身の内なる闇と向き合いながら独自の方法で捜索を進める姿を追う。

人形使いのヴィンセントと、息子が描いた青い毛むくじゃらなモンスター“エリック”(『モンスターズ・インク』のサリーにちょっと似ている…)が中心だが、彼らを取り巻く状況と展開の中に、あらゆるテーマが盛り込まれていて見ごたえ十分。特にマッキンリー・ベルチャー三世が演じる刑事のストーリーは、本筋と同じくらい色々な要素を含んでいます。

私は特段ベネディクト・カンバーバッチびいきというわけではないのですが、本作で見せた演技はさすが!の一言。彼が演じてこそ、ヴィンセントが主人公として成立するのではないかと思わされました。

Netflixで配信中。

大学で映画研究のゼミに在籍、卒論のテーマは「タランティーノの描く女性」。いちばん好きな海外ドラマは『ツイン・ピークス』だが、それを超える作品を求めて色々と物色中。最近はアジアドラマにも注目している。

同居のルール

7月編集部が見た作品『同居のルール』

『ダウントン・アビー』のシビル役で知られるジェシカ・ブラウン・フィンドレイが主演を務めるラブコメ。

「会うことのない異性と部屋をシェア」という斬新な設定の本作。どういうことかというと、ライターをしているティファニーは夜8時~翌朝8時まで、夜勤をしているレオンは朝8時~夜8時までその部屋を使っていいというルールのもと生活している。顔を合わせることのない二人は、壁に貼ったメモで連絡を取り合うが…。

部屋に置かれた持ち物や、交わされるメッセージをヒントに、どんな人なんだろうと想像が膨らむ日々。同じベッドを使っていることに乗り気ではないレオンの彼女が間に入るも、二人の距離は着実に近づいていき――。現代らしい変わった設定のラブコメが見たいという人におすすめ。

Paramount+で配信中。

編集部AKN

元LA在住、海ドラ歴25年以上で私生活では二人の子どもを育てるワーママ。女性が活躍するシリーズやLGBTQ作品、タブーをうまく笑いに変えてしまうシニカルなコメディが大好物。アクションより、日常を切り取ったような作品が好みなので社会派ドキュメンタリーや恋愛リアリティショーも好き。

ソーセージ・パーティー ~理想郷 フードトピア~

7月編集部が見た作品『ソーセージ・パーティー ~理想郷 フードトピア~』

下ネタ満載の下品すぎるアニメ映画『ソーセージ・パーティー』の続編シリーズ。スーパーに陳列されていた食品たちは、人間との戦いに勝利し、食品のためのユートピアを作ろうとするが、すべては思いどおりにはいかず…?

なにも考えずに頭を空っぽにして楽しむ、超絶おバカなコメディ作品。こればっかりはノリが合わないと苦痛だと思うから、エログロorセス・ローゲン好きな人以外は見なくてOK!笑

アメリカの人気フェスティバル「バーニングマン」を揶揄したイベントが登場したり、セレブたちの名前をもじったキャラクターが登場したり、アメリカ文化に詳しいとより楽しめるかも☆

通貨の使用で階級制度が生まれたり、選挙の末に独裁者が誕生したりと、ちゃんとしたストーリーもあってただバカらしいだけじゃないのもおすすめポイント。

声優として参加している著名なハリウッドスターたちをお見逃しなく!

Amazon Prime Videoで配信中。

編集部Sherry

ユーモアのセンスがいいコメディや余韻の残る重厚でエモーショナルな作品が好み。「広く浅くミーハーに」をモットーに、気になる作品は可能な限り見るようにしている。『新ビバヒル』が好きでカリフォルニアに住んでいたほど生粋の海ドラファン。

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Photo:『マイ・レディ・ジェーン』Amazon Prime Video公式Instagramより/『エリック』Ludovic Robert/Netflix/『同居のルール』©2022 Paramount Global/『ソーセージ・パーティー ~理想郷 フードトピア~』@PrimeVideo