Amazon製作による大ヒット異色スーパーヒーロードラマ『ザ・ボーイズ』でフレンチー役を演じるトメル・カポンが、自警団チームの仲間であるキミコとの関係について語っている。
『ザ・ボーイズ』シーズン4でフレンチーとキミコの関係に変化が…
これまでにフレンチーは、言葉を話せないキミコと独自の手話でコミュニケーションを取り、二人は性的に結ばれてはいないものの恋愛関係にあった。だが、シーズン4ではフレンチーがコリンという男性と心を通わせ、キミコがフレンチーを自由にする展開となった。
米TV Lineのインタビューで、コリンの登場と、いつフレンチーがバイセクシャルだと知ったのか質問されたトメルが、「シンプルな答えは、バイセクシャルではありません。フレンチーは全てであり、どこにも属さず、そして全てを兼ね備えているんです」と回答。
フレンチーがパンセクシャル(相手の性のあり方に関係なく人を愛するセクシュアリティ)だと示唆した。またトメルは、女性も男性も愛するフレンチーを演じる上で、デヴィッド・ボウイのペルソナとして知られるジギー・スターダストや、フランスのシャンソン歌手セルジュ・ゲンズブール、イギー・ポップなど、セクシュアリティを定義しない多様なアーティストを参考にしたという。
またフレンチーの変化は、トメルでもクリエイターのエリック・クリプキでもなく、キャラクターが自身の性格やアイデンティティを形成していくように、脚本やフレンチーに対するトメルの想像力やインスピレーションから形作られていったと説明している。
続いてトメルは、「コリンとの新しい関係は、フレンチーというキャラクターについて新たに理解する助けになりましたか?」との問いに「イエス」と回答。ザ・ボーイズに参加する前に暗殺者だったフレンチーは、実はコリンの家族を殺した張本人であることが劇中で明かになる。
その点に触れたトメルは、フレンチーは1歩ずつ這い上がろうとしている段階にいて、コリンの存在と彼との関係がフレンチーの根幹に大きな変化をもたらしたとし、これからどうなっていくのか興味があると述べた。
キミコは、フレンチーとコリンの関係に少しばかり嫉妬心を見せながらも二人を応援しているが、そんな純真な彼女に、フレンチーはコリンの家族を殺したのは自分だと打ち明けられないでいる。
シーズン4第5話「ジャヴァウォックに気をつけろ」では、フレンチーがアニーに、キミコに全部話したら嫌われるのではないか、そしてキミコが嫌わなかったらもっと怖いと語るシーンがあるが、フレンチーがそう思う理由についても語っている。
「結局のところ、彼らはソウルメイトでツインソウルだからです。それはフレンチーにとって、一番大切な関係じゃないかな。愛することと愛する人を憎むこと、そして自分の純粋な愛を恐れることの間には微妙な境界線があって、ある意味で二人は一緒に長い道のりを歩んできたから、今の時点では途方に暮れるしかないと思います。フレンチーはキミコを失うことを本当に恐れているからね。彼は彼女を愛しています。そこには凄く純粋なものがあって、ちょっとしたことが邪魔に入れば全てが台無しになり、この関係が崩れ落ちるのではないかと恐れているんだと思います」
第5話のラストシーンではフレンチーが大きな決断を下したが、今後の展開を見守っていきたい。『ザ・ボーイズ』シーズン4は、Amazon Prime Videoにて毎週木曜日に新エピソードが配信中。(海外ドラマNAVI)
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