映画史に残る神話的名作『猿の惑星』の“完全新作”として5月10日(金)全国ロードショーとなる『猿の惑星/キングダム』。『猿の惑星』シリーズをこれまで見たことがない人も楽しめる内容となっている一方で、シリーズのファンが嬉しい仕掛けも用意されていると、監督やキャストが語っている。
リブートシリーズの主人公・シーザーの存在も
『ゼルダの伝説』実写映画の監督に抜擢された注目監督ウェス・ボールと、『アバター』シリーズを手掛けた最高峰のVFXスタジオのWETAがタッグを組む本作では、現在から300年後、支配者が人間から猿へと移り変わった衝撃的な世界を舞台に、猿と人間の“共存”か人間の“絶滅”かを賭けた<猿&人間>VS<猿>の新たなる衝突をこれまでにない圧倒的なスケールで描く。
猿と人間の立場が逆転した驚愕の世界を描き、SF映画の金字塔として世界中に衝撃を与えた1968年の『猿の惑星』をはじめとするオリジナルシリーズと、そんな世界になるまでの猿の進化の過程を描いたリブートシリーズ。本作はそんな『猿の惑星』シリーズの“完全新作”としてまったく新しい物語が描かれるため、過去作を観ていない人も十分楽しめる作品となっているが、これまでのシリーズファンももちろん満足できる作品になっている。ボール監督は「根強い人気を持つこのシリーズの重要性を僕はずっと意識しています。オリジナルシリーズにもリブートシリーズにも、大きな敬意を払っていますよ」と、この壮大なサーガへのリスペクトが作品に散りばめられていることを明かした。
1968年に公開された『猿の惑星』は、衝撃の世界観と当時は珍しい精巧な特殊メイク、物語に込められた風刺的なメッセージ、そして映画史に残る名場面として知られる驚愕のラストシーンなどが世界中を魅了し、“神話的名作”と謳われるほどの絶大な人気を博した。その後オリジナルシリーズとして続編が描かれるほか、2011年からは「創世記(ジェネシス)」「新世紀(ライジング)」「聖戦記(グレート・ウォー)」というサブタイトル付きで『猿の惑星』の起源を描いたリブートシリーズが誕生。猿が世界を支配していく様子が格段に進化した技術によってリアルに描かれ、猿・シーザーを演じたアンディ・サーキスも高い評価を獲得。さらに猿と人間の間で描かれる深いドラマが観る人の心を掴んだ。
そんな中、“完全新作”として新たな物語が語られる本作について、ボール監督は「僕にとって『猿の惑星』は特別な意味を持つシリーズです。野生化した人間の登場シーンはオリジナルシリーズを思わせますし、リブートシリーズの主人公・シーザーの存在も劇中に感じられます」と、世界に衝撃を与えたオリジナルシリーズでの“野生化した人間”、世界中から愛されたリブートシリーズの主人公・シーザーなど、過去シリーズの人気要素を最新作に落とし込んでいることを告白。
さらに本作で主人公の若き猿・ノアを演じたオーウェン・ティーグも「本作はこれまでのシリーズでは語られてこなかったストーリーを語るので、初めて観る人も楽しめる作品になっています。そして、これまでのシリーズのファンは今回の映画にオリジナルの要素をより感じると思います。時代もストーリーも違いますが、その雰囲気を感じられるようになっているのです。ビジュアルはもちろん、この映画はテーマとしてオリジナルシリーズに近づいていっているのです。ファンは興奮し、満足してくれると思います」と誰もが楽しめる作品になっている自信を語りつつ、過去作を観た人にとっては熱い要素が含まれていることを強調している。
そうして手掛けられた本作で描かれるのは、今から300年後の激変した世界。人間が暮らしていた都市は荒廃、人間と猿の間で地球の支配者の劇的な交代劇が起こり、高い知能と言語を得た猿たちが巨大な帝国<キングダム>を築こうとしていた。一方で人類は衰退し、まるで野生動物のような存在に…。主人公のノアは、世界を牛耳ろうと目論む独裁者のプロキシマスによって故郷と家族を奪われた若き猿。家族を救うために生まれて初めて外の世界に飛び出し、そこで野生動物の一種としか思っていなかった人間の女性・ノヴァと出会う。時間をともにするうちに、かつて人間に様々な技術があったこと、そして人間と猿が共存していた時代があったことを知り、人間と再び共存できる世界を求めてプロキシマスへと立ち向かうことを決意する――。
果たしてノアとノヴァは再び人間と猿の“共存”という道を切り開くことができるのか。初めて観る人はもちろん、シリーズファンも含めて誰もが楽しめる作品へと仕上がったシリーズ完全新作の『猿の惑星/キングダム』(配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン)は、5月10日(金)より劇場公開。(海外ドラマNAVI)
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