J・K・ローリングの同名ベストセラー小説を映画化した『ハリー・ポッター』シリーズのドラマ版では、映画で書き込みが足りなかった“あのキャラクター”の死が正しく描かれるだろうか?
あの人の死を詳細に描いてほしい!
8作にわたって公開された映画シリーズは、小説シリーズの最終章となる7冊目「死の秘宝」のみ2本に分けて映像化されたが、それ以外の6冊分は、それぞれ原作の内容をかなり削る形で1本の映画として製作された。
米ScreenRantは、映画版はキャラクターの背景や説明が物足りない部分があるとし、ドラマ版では純血のスコットランド人魔法使いであるマッド・アイ・ムーディの死について、しっかり描いてほしいと訴えている。
「炎のゴブレット」で初めて言及されたムーディは、「不死鳥の騎士団」で本格的に登場し、映画シリーズの後半で重要な役割を担った。ハリーが17歳の誕生日の後に無傷でプリベット通りを脱出できたのは、ムーディの尽力によるところが大きいが、にもかかわらず彼の存在は少しばかり軽んじられていると言えるだろう。「死の秘宝 PART1」でハリーを安全な場所へ連れて行ったムーディは最終的に命を落としたが、その後に“七人のポッターの戦い”が起きたため、すぐに彼の死は忘れ去られてしまい、諸々の事情で葬儀も執り行われなかったからだ。
実際のところ原作でさえも、邪悪な魔法使いとの戦いに人生を捧げたムーディの死は十分に描かれておらず、ScreenRantは、重要なキャラクターだけに過小評価された扱われ方が非常に残念だとしている。映画シリーズは小説1冊分のストーリーを1作に詰め込んでいるため、脇役の物語が省略されてしまうのは理解できるが、ドラマ版は「原作に忠実に」をモットーに、小説1冊分を1シーズンかけて脚色するため、ムーディの活躍や彼の死が映画シリーズよりも詳細に描かれる可能性はありそうだ。
ムーディは、小説と映画シリーズのファンからも人気が高く、そんな慕われているキャラクターの死が正当に弔われることで、戦いの惨さやその意味に重みが増すはずだ。よってScreenRantは、ドラマ版ではムーディの死を詳細に描き、涙を誘う展開にしてほしいと主張している。
2023年4月にドラマ版の製作が発表されてから1年が経つが、現時点でキャストは未定。原作者のローリングが製作総指揮を務め、ローリングがロバート・ガルブレイス名義で執筆した小説シリーズのドラマ版『私立探偵ストライク』でタッグを組んだルース・ケンリー=レッツ、『ファンタスティック・ビースト』シリーズ3作に携わったニール・ブレアも参加する予定だ。
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