米ボルティモアの橋崩落に関して『THE WIRE』クリエイターがコメント!

米メリーランド州のボルティモアの橋の崩落事故をめぐって過熱する陰謀論に、ボルティモアを舞台にしていた『THE WIRE/ザ・ワイヤー』のクリエイターのデヴィッド・サイモンがコメントしたとDeadlineが伝えている。

陰謀論にコメント

26日未明に米メリーランド州のボルティモアで発生した橋の崩落事故。ボルティモアと聞いて、史上最高のドラマシリーズの一つとして挙げられる『THE WIRE/ザ・ワイヤー』を思い出した方も多いのでは? アメリカの都市が抱える人種や薬物、教育、宗教といった諸問題を描く同作のクリエイターであるデヴィッド・サイモンはメリーランド州に拠点を置く日刊紙The Baltimore Sunで長年記者を務めるなどボルティモアとゆかりのある人物なのだが、今回の悲劇的な事故がテロ攻撃の可能性があるという根拠のない理論を広める陰謀論者たちに物を申したいようだ。

特にサイモンが非難したのは噂を広めている米共和党下院議員のマージョリー・テイラー・グリーン。X(旧Twitter)で貨物船が橋に衝突したのは「意図的な攻撃?それとも事故?」というグリーンに対し、サイモンは彼女を“完全なる非常に愚かな人間の転落”と呼び「わざとなのか、それともただの偶然なのか?」と皮肉を交えて投稿。

本件の捜査を担当するFBI特別捜査官はテロの可能性を示すものはないと発表しているにもかかわらずSNSでは陰謀論が加速していることにサイモンは憤りを隠せないようで、とある投稿に対し「すでにオンライン上には船舶での停電と操舵の故障の関連を示す動画やラジオ放送がすでにある。確かに野放しに推測はできるし、誰も止められないけれど、そうすることで、ここで“くそ野郎”でなくなるわけじゃない」とコメント。

その他にも意図的なテロ攻撃だった可能性もあるのではという質問にも「きっと君はすでにボルチモアの当局によって知られていることを無視してインターネットサイトで勝手な憶測をする無能で適当な人間なんだろう。さっさと誰かにポッドキャストの資金提供を頼んだらいいよ」と言い返した。

さらに「DEI(多様性、公平性、包摂性)のせいだ」というコメントをした元フロリダ州議会議員のアンソニー・セバティー二はじめ、陰謀論を煽るXユーザーに辛辣な言葉で避難をしたサイモン。捜索活動の結果、2人の遺体が発見されている。

(海外ドラマNAVI)

Photo:©HBO